暁 〜小説投稿サイト〜
【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
02 決起
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 シャロームの辺境から反乱軍は蜂起する。
 とはいえ、その戦力は驚くほど……多い。
 ゲームだと全部人間だとしても5人×10ユニットで最大出撃人数は50人。
 現在、シャローム辺境の交易都市パルナに上陸している反乱軍の総勢は約300人。
 なお、本拠地設置予定がパルナでなくセバストポリになているのは、負けた時の報復を恐れているからとかで。
 さすが交易都市。利に聡い。

「そう言ってくださいますな。姫。
 我等はあまりにも長く負け続けました。
 それ以上に、圧制に絶望して未来が見えないのです」

 ランスロットが私の考えを読んでいたらしく、悔しそうにフォローに入る。
 しかも負け続け、逃げ続けた連中のリーダーだったのだから、その言葉もえらくギクシャクしている。
 なお、セバストポリが反乱軍を受け入れたのは、その代官が私利私欲の悪代官だったからで、その排除を求めているからだ。
 そっちについては、既にデスティンとウォーレンに任せている。

「ごめん。
 ちょっと反省する」

 しゅんとした私の声に今度はランスロットがフォローに入る。
 苦労していたんだなぁ。この人。本当に。

「姫様の案にてこんなにも早く上陸できたのは敵も想定外だったでしょう。
 此度の戦、負けませぬ」

 眼前に広がっていたのは、ゴーレムやヘルハウンド、ジャイアント達によるセバストポリに向けての物資搬入の光景だった。
 さらに、パルナの港の沖にはオクトパスが警戒につき、一羽のグリフォンがウォーレンの城のあるヴォルザークとの連絡を担っている。
 面攻略時にはスタート用の拠点が最初から与えられていたが、現実ではそれを設置するのに一苦労である。
 それをする為にはあまりゲームでは使わなかったLユニットの大量投入しかないと判断して進言したのだ。
 どうせ、反乱軍上陸の報告は既にゾングルダークにいるであろう辺境領主のウーサーの元に届いているはずだ。
 時間がこの一戦の勝負を決める。

 何気なく空を見ると、セバストポリの方角から飛んでくる一羽のグリフォンが私達の前に降り立つ。
 その背中に乗っていたのは、デスティンとウォーレンの二人だった。

「ウォーレン殿。首尾は?」
「問題なく。
 悪代官はデスティン殿の剣によって葬られ、街は我らを受け入れるとの事」

 ゲームでは味わえない感覚の一つが匂いだ。
 乾いた鉄の匂い。
 よくそう表現される乾いた返り血の匂いが私の鼻にいやでも入ってくる。
 吐きたい。

「匂うか?」

 感づいたらしく、デスティンが風下に移る。
 腰にぶら下げているのはウォーレンの城の南にあった埋もれた財宝から出てきたバルダーソード。
 どうやら運をドリームクラウンで使い果たしたらしいが、
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ