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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
02 決起
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私の後を次いだウォーレンが淡々と自軍の戦力分析を進めるが、隣に居るリーダーたるデスティンは中央にて口を閉じたまま。
机の下から指で『何かいいなさいよ』とつつくが、出てきたのはとんでもない言葉だった。
「みんな聞いてくれ。
エリーに策があるそうだ。
俺はそれを採用しようと思う」
こっ……こいつ……丸投げしやがった!
決めた。
この戦いが終わったらぶん殴る。
負けたら終わりなのはこっちも同じ。
私は積極的に案を出してゆく。
「リーダーとランスロット殿が率いる主力は、工業都市アブデラに篭城。
敵の主力をひきつけてください。
その先のロシュフォル教会に10000コートを寄進して、私たちに十分な軍資金があると見せかけてください。
こうすれば、敵は本拠地セバストポリでは無く、金を持って歩いている主力がいるアブデラにいやでも目が行きます。
主力が時間稼ぎをしている間に、ウィザードとビーストテイマーとモンスターからなる別働隊がバルナを狙っていた敵を排除した後にその横から敵を叩きます。
こちらがバルナの敵を排除するまでかかる時間は3日。
リーダーとランスロット殿。
それまでアブデラを守る事ができますか?」
攻城三倍の法則を考えるならば、落ちないはすだ。
それゆえに兵力配置を過剰に主力に分けてクレリックとエクソシストまで配置したのだ。
「姫のご期待に答えるとしましょう」
ランスロットのある意味堅苦しい返答に苦笑しつつ、デスティンは笑顔でただ一言だけ。
「勝つよ」
ああ。
これがリーダーの器か。
その時、私は切実にそれを思い知った。
深夜、セバストポリ郊外の森にて壮絶に夕食を吐く女とそれを見つめるヘルハウンドが一匹。
まぁ、私の事なんだが。
戦争という人死にがでる事態に私の神経がついていけず、食べ物が体をうけつけなくなっていたのだ。
私の作戦で人が大勢死ぬ。
私が何もしなくても人が大勢死ぬ。
じゃあ、この汚れていない手と血塗られた手にどんな差があるっていうの?
血塗られたドレスを纏う私の姿を夢で見たとたんに吐き気を催し、夜風に当たるとアラウンを連れて散歩に出たふりをしてこうして胃液まで吐いている。
アラウンの心配そうな片方の顔がかえって私の心を傷つける。
このまま逃げる事ができるならば、これが夢ならばどんなに良かったのだろう。
それでも、この世界が、この服を纏っている自分が現実なのだ。
吐き出したから出た涙なのか、それとも別の涙なのかは知らないが口の中に広がるすっぱさと異臭がいやでも己に現実を見せ付けてくれる。
「ガルルルル……」
ん?
アラウンが唸り声をあげて警戒する。
私は
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