第14話「衆目の中の脱衣」
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数百人が勉学に励む講義室へ、その壇上の横へ診察用のベッドがキャスターで運び込まれてきた。
「今日は以上の写真モデルとなって下さった本人がいらっしゃっております。黒崎麗華さんの体で実際に演習を行ってみましょう」
麗華は肩を抱かれながら、数百人の視線の集まる診察ベッドの前へと連れられていく。
「さあ、脱ぐんだ麗華」
無慈悲な担任の声。
「……はい」
数百という視線の中、麗華は自ら全裸にならなくてはいけなくなった。
じぃ……
おびただしい数の無機質な視線の雨が注がれる。麗華の肢体を舐めまわす目という目の数々は、しかし担任や医師のような下心を含んでいない。機械のように無感情に、あるいは本当に学術資料に目を通すような真面目な気持ちで、数百の医学生は麗華を見ていた。
見ている医学生の群れは男だけではない。大半は男性だが、座席を陣取る男の群れの中にはぽつぽつと女も混じり、周りと似たような目で麗華を見る。
他意はないのだろうか。
「さあ、早くお願いします」
大学講師がせかしてきた。
講師もごく事務的だ。いやらしいのは担任や医師だけであり、皆があくまで真剣な気持ちで麗華の体を見ようとしてくる――学習材料として。
それ故、漂っているのは脱いで当然という空気だ。
学習用のモルモットとしてやってきたのだから、大衆に囲まれながら脱衣を披露するのも必要とあらば当然である。もしモルモットが研究者に牙を剥いたなら、実験中のアクシデントとして捉えるのが彼らなのだ。
彼らの放つ無慈悲な空気が麗華を責め立て、無言のまま早く脱げと迫ってくる。
(……す、少し耐えれば済む話だ)
二人の手で嬲られたのに比べれば、真剣な視線の数々なら遥かにマシだ。
気を張りながら検査着の紐を解き、はらりと脱ぎ落として全裸を晒す。
瞬間、
じぃ……
何百もの視線照射はさらに麗華に集中し、乳房や乳首を焼き払うような勢いで医学生たちはじっくりと観察してくる。皮膚を通じた熱気が下へ下へ降りていき、膣からクリトリスにかけてが一層熱をあげていく。
オナニーを堪えてここまで来ている麗華の股からは、既に愛液がつたって筋が膝の内股をつたっていた。
もちろん裸を見られる時点で嫌だ。
しかし、濡れていることに気づかれるのはもっと嫌で、麗華はせめてそれだけでも隠そうと太ももを引き締め、手で陰部を覆い隠す。
「これから皆さんには演習として麗華さんの肉体に触れていただきます」
(皆さんって! まさか全員?)
「確かに医学演習は演習用に作られた偽の女体でも可能ではありますが、やはり実物の女性に触れた経験は必要なはずです。特に男性なんかはどうしてもそういう目で女性の乳房や陰部を見てしまうもの。女体を単なる物体として認識するためにも、こうし
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