第9話「トイレへ行けない!」
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.8センチだっけ」
「うっ……」
「んで、幅は4.4だったよな」
今度は布の上からといえ実際にアソコを見られながらだ。スリーサイズよりもはるかに恥ずかしい情報をわざわざ口にされ、麗華は耳まで真っ赤になる。
「……もう時間よ? そろそろいいでしょう?」
「そうですね。最後に何枚か撮ったら終わりましょう」
「そ、そんな……」
五人がそれぞれのスマートフォンを取り出して、カメラ機能を起動したレンズを向けてくる。パンツに向かってシャッター音声が何度も何度も鳴らされ、それでも麗華には耐えることしかできなかった。
ようやく昼休み終了のチャイムがなり……。
何十枚撮られたかもわからない撮影会が中断される。
「それじゃあ、またパンツ見せてくださいね〜」
結局、トイレで発散するどころか最悪の羞恥体験が一つ増え、ますますヌくわけにはいかなくなってしまう。検査よりはマシ――かもしれないが、こんな嫌な出来事をオカズにする自分など考えたくなかった。
――ああ、駄目ね。私……。
麗華は自身の有様を嘆いた。
こんな目に遭いながら、考えることはオナニーのことだ。これで自分がいやらしい女になっていないと、どうして言えるのだろう。
――でも、疼きさえ止めれば……。
不本意な欲求さえ沈めれば、本来の自分へ立ち戻れる。
麗華はただそれだけを信じて教室へ戻った。
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