第4話「視姦と測定」
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延ばしていた。
――そんなことは……。
やはり否定したくて仕方がなくなる。
麗華はそれでも無表情の顔を作り続け、頬の筋肉一つ崩さないよう気を配っていた。その方が得策のはずだと考えていたからだ。
「次は目と鼻、耳を覗きますよ?」
眼科、耳鼻科検診もこの医師一人でこなすらしい。ペンライトや鼻腔を覗く器具を使って、耳鼻の他にも口内の様子を覗いてくる。聴診器一つで時間を使っていたにも関わらず、聴診などよりも遥かにスムーズにこれらの検診は済まされた。薄々わかってはいたが、羞恥心を伴う検査に絞って、わざとゆっくりやるつもりらしい。
「次はどうするんですか?」
担任は期待を込めて医師に伺う。
「体格のデータを取りましょう。先生、麗華さんを体重計へ連れて行ってあげてください」
「わかりました。さ、麗華」
室内に置かれている体重計など自分で歩けば済む話だが、担任は麗華の肩を抱くようにして背中を押してくる。
麗華は体重計へ押し出され、すぐに数値が表示された。
「ほうほう。まあ平均的でしょうね。先生、次は座高計へ」
麗華は息を飲んだ。
座高を測るためには、背筋をピンと伸ばさなくてはいけない。当然、両腕で胸を隠すことはできなくなり、硬くなった乳首は確実に鑑賞されてしまう。
担任に肩を抱かれ、連れて行かれる。
座高計測の瞬間が迫ってくる。
――早く元に戻って! 立たないで!
いくら心で叫んでも、感じてしまった乳房の興奮は収まらない。不本意にも身体の反応は正直なもので、パンティ一枚のままでいればいるほど全身が刺激に弱くなっていく。肩に担任の手が乗せられることさえ、できることなら避けたかった。
そして、ついに座高計へ到着してしまう。
「さあ、座りなさい」
担任の指示から腰を下ろし、ひとます背中はくっつける。しかし、胸を隠すための両腕ばかりは解くに解けないでいた。
「恥ずかしがっても、時間が延びるだけですよ?」
医師が麗華を責め立てる。
「麗華、早くしなさい」
担任からの圧力がかかる。
このままでは、恥じらいを隠し通して男の楽しみを削ってやる目論見も崩れるような予感がする。恥ずかしくて胸を晒せずにいる瞬間さえ、二人は楽しんでいるかもしれない。それよりは、やはりあっさり見せてしまおうか。
「わかってます。少し心の準備をしただけですよ」
麗華は苦汁をなめる気持ちで腕を下ろし、背筋を伸ばして気をつけの姿勢を取る。一糸纏わぬ乳房があらわれ、頂点では焦げ茶色の豆がそそり立っていた。
とうとう生乳を見せてしまったことに、麗華は奥歯を噛み締める。
しかし、恥じらいさえ隠せば反応がつまらないとがっかりさせてやれるはず。
「やっぱりねぇ、乳首が元気になっていましたか。羞恥心は刺激になりますからねぇ」
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