第4話「視姦と測定」
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中が熱くなり、全身の産毛が少しずつ逆立つ。
「下乳から心音を聞くので、少し持ち上げてください」
「はい」
手ブラの乳をたくし上げるようにすると、はみ出た肉の上弦がぐにゅりと潰れた。乳の柔らかな変形に医師も担任もニヤニヤする。
乳房のすぐ下にぺたりと当てられる。
――いつまで顔を近づけているつもり?
あまりに長い視線照射に皮膚が泡立つような心地を覚え、麗華はつい自分の乳房に神経を集中してしまう。乳房の中の血流が乳頭へ向かっているのがわかり、手ブラの内側で乳首がほんのりと硬くしこってくるがわかった。
――くっ、硬くなるな!
嫌でも尖ってしまう乳首の感触に、麗華は内心慌て始める。それでなくともこんな格好なのに、後々乳首が立っているところさえ見られるなんてことにはなりたくない。戻れ、戻れと念じるが、無情なまでに乳首は勃起しきった。
麗華は諦めずに静まるように念じるが、成果が出ることは全くない。そうしているあいだにも聴診器は動き、下乳に押し当てられていた。
「乳房の真ん中に当てていきます」
「そんな場所で音が聞けるんですか?」
「聞けますよ。さあ」
医師は問答無用に聴診器をスライドさせ、手の内側にもぐりこもうとする。麗華は仕方なしに右手をずらして聴診器を受け入れた。
右の乳房がムニっと潰れ、柔らかなクレーターを作る。医師は力を出し入れして、聴診器を押したり引いたりして遊んでいた。
――これでは、揉まれてるみたいだ……。
聴診器のマッサージにより、へこんで、元に戻って、と変形が繰り返される。
「今度は左です」
左乳房も同じようにされ、揉まれているような刺激と不快感を麗華は噛み締めていた。やはり位置的にまともに音を聞けるとは思えず、ならば遊んでいるだけではと思えてくる。できればその都度抗議したり、説明を求めたかったが、自分の不利な状況を思うと反抗ばかりしてはいられない。
麗華は耐えるしかなかった。
「はい。終わりです」
「――っ!」
突然に聴診器が離れていき、硬い乳首が医師の前に曝け出されてしまう。反射的に手で隠して相手の様子を伺った。
「乳首が立ちましたか?」
――ば、ばれてる?
「いえ、そんなわけ」
ここで焦っては相手の思う壺だと、麗華はあくまで平静を装う。
「そうですか。先生、心臓も肺の音も異常無しのようですね」
「さすが、麗華は健康体のようで」
「ええ、ちょっと心臓の鼓動が早かったのですがね。まあドキドキしていたのでしょう」
――そんな、心臓の音で……。
せっかく表情だけは取り繕っていたのに、聴診器から恥じらいを察知されてしまった。かといって不自然に否定しても余計に怪しいだけで、麗華は黙っているしかない。
「恥ずかしいでしょうからね〜」
担任はわざとらしく語尾を
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