第3話「そして羞恥の発育検査へ」
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しなさい」
担任は静かに叱ってきた。
どう考えても麗華が怒られるべきやり取りではないのだが、ここでは理不尽な扱いは避けられない。
「……わかりました。脱衣カゴはありますか?」
「ええ、それくらいはもちろん」
せめて医師に用意してもらえたのは、脱いだものを入れるカゴだけであった。
カゴを足元に置き、麗華はセーラー服のリボンをしゅるっと引き抜く。リボンだけなら露出はないため、これくらいは何の抵抗もなく脱衣カゴへ落とすことが出来た。
セーラー服となると、躊躇いが生まれる。
じー――、
っと、担任と医師にじっくり視線を向けては、両手に握った裾を中々たくし上げることができない。これ脱いでしまったら、麗華はブラジャーだけの上半身を見られてしまうのだ。
とはいえ、麗華も過去に病院で内科検診を受けたことがある。
あくまで日常的な診察を受けた時は、見せるといっても自分の健康のためという意識があったので、比較的冷静に恥ずかしさを我慢できた。聴診器で音を聞くために、カップをずらして乳半分までを晒した経験もある。
それと同じと思えばいい。
二人には陥れられたようなものだが、これは身を守るためだ。動画を流されないため、そのついでに報酬をもらうためであって、ただ無意味に裸を見せるわけではない。麗華は自分に言い聞かせる。
言い聞かせることで、冷静な気持ちで我慢していられる自分を作る。
そして、たくし上げた。
二人の視線が気になる中、だんだんと白いお腹を晒し、やがて胸元まで曝け出すのは、やはり通常の診察よりは恥ずかしい。特に嫌なのは検査には不要な担任の立ち会いで、麗華の下着の胸をさも満足げに見つめてくる。
それでも、麗華はセーラー服を脱ぎ去って、下着姿の上半身を丸晒しにした。
――大丈夫、これ程度は我慢していられる範囲内……。
海で着るような水着だって、形状だけなら下着同然だ。あれだけの露出面積があっても海やプールでは普通なのだから、ここも似たようなものだと思えば耐えられる。麗華はとにかく、水着と同じだと思うようにした。
麗華の肢体は引き締まっており、腰から脇下にかけてのラインはしなやかに整っていた。普段から運動をしているため、肉のつき方は健康的である。肌の白さはまるで雪で、素肌全体が敷き詰められた雪原のようにきめ細かく輝いていた。
ブラジャーは白い。
そのカップに包まれたたわわな果実は上品な丸みを持ち、生地から覗く乳の半円が本人の意思とは無関係に男の視線を吸引する。胸元に目を突き刺され、乳房の皮膚がじりじりするような感覚に麗華は襲われた。
まだ上一枚を脱いだだけなのに、医師も担任もこれでもかというほど視線を注いでくる。体つきを品定めでもするように、ご機嫌な頷き方をしていた。
二人の立場はいいものだ
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