第2話「世にも屈辱的なドーピング検査」
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てきた。
「では個室の戸を開きますので、まず便座の前に立ってください。全員で入ると狭くなりますから、戸は開いたままにさせて頂きます」
従う麗華は決壊直前になっており、太ももを引き締めるどころか手で股を押さえている。肩を小さく丸め、腰をくの字に折り、いかにもオシッコを我慢しているような彼女の姿には、剣道部最強としての威厳などありはしない。
あまりに情けない姿を晒しているようで、麗華は悔しさに歯軋りする。
担当者は出入り口に『清掃中』と書かれた看板を置き、一般人の出入りを防ぐ。そして尿ビンを医者へ手渡し、担当者は持っていたカメラを構えた。
動画の撮影が開始され、放尿を堪える麗華の姿が綺麗に映る。担当者は全身を捉えつつ、我慢している彼女の表情をズームし、そして顔から足までを順々に映した。
「では、これより黒崎麗華のドーピング検査を開始致します。麗華さん。カメラに向かって挨拶をして下さい」
撮られるだけでも嫌なのに、そんな事までさせられるのか。
麗華の表情は屈辱に歪んだ。
「――黒崎麗華です」その声は悔しさに震えている。「これからドーピング検査を受けて不正のないことを証明します」
カメラには麗華の屈辱の浮かんだ表情が映る。
「それでは気をつけをしなさい」
「はい」
麗華は両手を横にし背筋を伸ばした。同時にカメラのピントが調整され、全身が画面に収まる。医者はカメラを配慮して、麗華の脇側へ寄っていた。
我慢するのが大変だから足を締めて力を入れていたのに、早くしてくれないと本当に洩らしてしまう。カメラの前でそんな失態を犯すなど恐ろしすぎて、焦燥に攻め立てられた。
「では短パンをゆっくりと下ろします」
医者は麗華の後ろへ手を回すようにして、ゴムに指をかける。白いパンツが顔を出し、眩しい太ももがみるみるうちにあらわにされていく。
乙女としては決して見せたくない純白の下着が、こんな嫌な男の手によってだんだんと晒されているのだ。しかも記録まで撮影されているので、悔しさの気持ちは限界なく膨れ続ける。
膝の下まで下がったところで、ようやくその脱がせる手は止まった。
麗華は頬を熱くしながら、唇を噛み締めた。
一秒でも早く終わって欲しい。
しかし、それなのに医者はゆっくりと動く。
「おや? パンティーには既にオシッコの染みが出来始めています」
パンティーという言葉の選択もわざとなのか。
最悪の指摘をされ、麗華は耳まで赤くなった。
担当者はすかさずカメラを操り、言葉を投げかけられた瞬間の麗華の表情を収めている。続いて股間をアップするべくカメラを近づけ、白い布地についた水分のシミをしっかりと画面にいれた。
もう駄目だ――。
ズームされたパンツの股間には、ほんの少しずつだが濡れ染みが広がっている。水分
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