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ダルクご主人とメイドの5霊使い
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た。それだけであたりの空気が明るくなりそうなほどだが、今のダルクはきょとんとしている。
「イカ墨……だと?」
「あれ? もしかしてこういう料理があるって知りませんでした?」
普段は勉学もきっちりこなしているのに、思わぬ点を突かれてダルクは悔しげに赤くなった。
「馬鹿、知っている! ライナを試しただけだ!」
「あはは、怒りました? ダルク様ったら可愛いですねぇ〜」
ライナは彼の強がりなところにキュンときて、たまらずに後ろから手を回すようにして抱きつき頬ずりする。
顔にほっぺたを擦り付けられ、ダルクは半ば不機嫌気味になった。
「お前……。僕を馬鹿にしてるか?」
「へ? してませんよ?」
天然というべきか、ライナ自身は本気でダルクに懐いている。彼女に悪気は一切ないのだが、それでも少しはイラっとせずにはいられない。
「まあいい。食べてやろう」
フォークに麺を巻き取り、口へ運んで租借する。
「どうですか? ダルク様」
「……まあ、味は認めなくもない」
美味しかったのだ。
それをマズいと言うわけにもいかず、濁すような口調で言ってからダルクは彼女から目を背けがちになる。
そんな反応を見て、ライナはますます胸を締め付けられるような思いになっていた。
「素直じゃないですねぇ〜! でもそこが可愛いですぅ!」
ライナは再びダルクに頬ずりする。
「いい加減離れろ! 食べにくい!」
「えー……」
彼女はぶつぶつ文句を言いながら、仕方なしに離れていく。
ようやくダルクは食事に集中し、イカ墨スパゲティを味わった。確かに味は悪くなく、いつもながら出来の良い料理だ。他にもスープやサラダも用意されているが、美味しくないものなどここには一つもない。
性格からして、料理ができそうには一切見えない彼女だが――ライナの腕は確かである。
「ご馳走様」
ダルクは布巾で口元を拭いて食事を終える。
「じゃあ、おさげしますね」
ライナが皿を提げようとするのを見て、ダルクは彼女の手首を掴んでそれを引き止めた。
「待て」
「はい! なんでしょう?」
「デザートが欲しいな」
「わかりました。すぐに用意しますね」
と、言うも……。
ダルクは手首を掴んだまま離さない。これではデザートの準備にいけないではないじゃないかと、「あのぉ……」とライナは困りかける。
「デザートはお前だ」
「え? えええ?」
ダルクはライナを押しやり、テーブルの上に押し倒した。城に置かれるような広く長いテーブルなので、食器を提げなくとも彼女を寝かせるスペースは充分にある。
そのままライナに覆いかぶさり、メイド服の胸元を下ろす。可愛い乳房を片手で鷲掴みにしつつ、もう片方の乳に吸い付いた。
「ひゃ! ダルク様……」
「いい味だぞライナ」
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