クラス編入と許嫁
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あの後、決闘で少々荒れた部分を百代姉さんとマルギッテで補修をし、麗子さんの怒号から難を逃れた……朝からアレは疲れたっての
そして現在その翌日である
「ん〜、何か面白い事無いかねぇ〜」
「ほっときゃ起こる物だろ? 特にココではさ」
俺と大和でパックのジュースを飲みながら、愚痴をこぼす。そりゃそうか、川神だし
と、何故か納得していると――
「おい、大変だ!2-Sと3-Sに転入生が来たぜ!それも二人!」
「へ〜、そりゃ誰な事で」
ヨンパチの報告をテキトーに流そうとするが――
「マルなんとかって言うドイツ美人と龍院なんとかって言う京美人だ!」
『ブフォアァ!?』
俺と大和が盛大に飲み物を吹き出す……なぜなら、司桐にとってはどちらも聞き覚えのある名であり、予想外であった
「マ、マルギッテに龍院だと!?」
「あの人がここに通うような歳じゃないだろ!?って言うかいい大人が制服を着てるんだったらそれはそれで見たい!」
大和の場合はマルギッテへの願望が殆どを占めているが、俺にとっては驚きの連続である
そこに――
「あ、司桐はん。久しぶりやねぇ〜」
名前が呼ばれた方向を向くと――口元に扇子を押し、にこやかな微笑みを向けてくる女性がいた
「お、お久しぶり…ですね、深咲さん」
若干の冷や汗を感じつつ、彼女――龍院深咲(りゅういん みさき)へ返事を返す
「さん付けなんて他人行儀みたいで嫌やわぁ〜許嫁さかい、呼び捨てしてくれてもよきになぁ」
『い、許嫁えぇぇ!?』
深咲の言葉にFクラスの大半は反応し、俺らの方を一斉に向く……あ、こりゃ詰んだ
「あ、うち、龍院深咲言います。これからよろしゅう」
扇子を広げ、笑顔でクラス全体へ挨拶をする…すると
『お願いします!』
キャップや源さん、スグルを抜いた男子全員が深々と礼をしていた…とりあえずフラグは折れた
「ふふっ、面白い御仁やわぁ」
クスクスと口元を扇子で隠しながら笑うその姿は、流石京美人と言ったところだった
「でも凄い事だよ、龍院家がココに来るなんて」
「んぉ?そうなのか?」
モロが解説したそうな感じで話し、大和が不思議そうに聞く
「うん、だって龍院家は京都の名家中の名家。それがわざわざ川神に来るだけでも凄い事だもん」
「やて、所詮名ばかりの家、居心地もよぉへんしな」
深咲は苦笑いをしながら、モロの解説に答えるように言う
「まぁ、うちには司桐はんが居てくれれば、それで充分なんやけどな〜」
「へ?わぷっ!?」
いきなり抱き着かれ、深咲の胸に顔を埋めるような形になってしまった…フラグの最建設だと!?
あ、でもやーらかい感触が……
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