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真剣で武神の姉に恋しなさい!
クリス登場
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すか?」

「いやなぁに、一生懸命いい人ぶって自分のことをさらけ出さずにがんばってるなぁっと思ったらおかしくって」

 もうばれてるのに、と千李が続けると陰山はついに本性を表した。

「いつから気づいてたガキ?」

「てめーが私に話しかけてきたときからだよ」

 陰山の問いに対し千李はいつものやさしめな口調から一転語気を荒げ始めた。

「つーかあの爺さんも馬鹿だよなぁ。お前みたいなガキとこの俺を戦わせるなんざどうかしてるとしか思えねぇぜ」

「ご託はいいさっさとはじめろ三流」

 冷ややかな言葉で千李は答えた。

 その言葉が気に障ったのか陰山は千李を睨む。

「おい。今何て言ったガキ?」

 問いに対し千李が大きく吹き出した。

「何が可笑しいんだテメェ!!」

 陰山は怒気を孕んだ声で千李に聞いた。

「いやだってさそんな今時アニメの悪役でも言いそうにない言葉を平気で使っちゃってるあたりが可笑しくって可笑しくって。これが笑わずにいられるか」

 千李はそのまま陰山を挑発するように腹を抱えて笑い始めた。

「なめやがって!クソガキがぁ!!」

 痺れを切らし陰山は突っ込んでくる。

 千李はいまだに笑っている。

 笑い声は既に興奮状態である陰山をさらにたきつけた。

 そして千李の前にまでやってきた陰山が千李に拳を放つ。

「油断してんじゃねーよクソガキィィィィィ!!」

 叫びながら陰山は勝利を確信した。

 こんな正確だが陰山は普通に強いしかしそれはあくまで一般人からすればだ。

 目の前にいるのは一般人とはかけ離れた力を持つバケモノ川神千李。

 そんな彼女に気も使えないましてや感じることすらできない男の拳が届くわけもなく。

 陰山の拳は千李がいたところを素通りした。

 変わりに上からの強い衝撃が陰山を襲った。

 「――――――っ!?」

 声にならない悲鳴を上げ陰山は地に伏せる。

 ……な、なんだ何が起きた?あのガキはどこに?というかなんださっきの上からの衝撃は!?

 混乱している陰山をよそに千李は地に伏している陰山の背中を踏みつける。

「ぐぇ!?」

 カエルがつぶれたときのような声を出し陰山はもがいた。

「ふーん。意識があるのか。まぁ腐っても武術をやってただけはあるってことか」

 だけど残念と千李は付け加え続けた。

「いくら体は丈夫だったとしてもテメーの拳はてんでよえーよ」

 言うと千李は陰山から足を離す。

 開放されたことで逃げ出そうとする陰山だったが今度は背中ではなくわき腹に強い衝撃が走った。

 千李が陰山のわき腹を思いっきり蹴り上げたのだ。

 まぁ思いっ
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