TURN74 合流する者達その四
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「そうさせて頂いて宜しいでしょうか」
「ああ、喜んで」
東郷も笑顔で応える。
「では君も亡命するんだな」
「そうさせて頂きます」
「よし、じゃあこっちは兄貴達出すか」
「そうしようね」
妹達が笑顔で話して決めた。
「イタリア兄貴とロマーノ兄貴な」
「じゃあ行って来てね」
「ああ、俺達なんだ」
「何で勝手に決めたんだよ」
兄達もあまり緊張のない感じで妹達に返す。
「ムッチリーニさんのお供ってことだよね」
「それでユリウスさんの」
「あたし達の軟禁はこの戦争が終わるまでだけれどね」
ここがムッチリーニ達と違う、イタリア達はドクツ、そして日本を倒せば解放されることが決まっているのだ。
だがそれでもだと妹達は言うのだ。
「統領さん達だけ日本に行かせるのもあれだからね」
「兄貴達が行きなよ」
「ドイツ達もいるしそうしようかな」
「ったく、ムキムキで暑苦しいぜ」
「よし、じゃあ決まりだな」
プロイセンはイタリア達も合流することが決まり上機嫌で言った。
「イタちゃん、一緒に日本に行こうな」
「宜しくね、プロイセン」
「じゃあ今から旅行の支度するから待っててね」
ムッチリーニは気楽に東郷達に言う。
「服にパスタにワインに」
「あの、潜水艦で移動しますので」
エルミーは色々持ち込もうとするムッチリーニに引きながら言う。
「そこまでは」
「えっ、持って行けないの?」
「そういうものは出来れば中立国スイスの日本大使館に届けて下さい」
「そこから日本に行くのね」
「はい、そうなりますので」
「わかったわ。じゃあ荷物は日本に送って」
「統領は潜水艦で移動して下さい」
「うん、そうするね」
ムッチリーニもあっさりとして頷く。こうしてだった。
ムッチリーニ達も潜水艦に乗り込み合流した、潜水艦の中はさらに賑やかになった。
やはりエイリス軍はいない、それでエルミーも拍子抜けした感じで言う。
「敵がいないことはいいことですね」
「そうだな、後は災害だな」
「間も無く北アフリカに入ります」
エルミーは東郷に話す。
「砂嵐ですね、問題は」
「あれだな」
「エンジンに入る恐れもありますし」
それでだというのだ。
「何かと厄介です」
「エンジンはもちそうな」
「ファルケーゼには防塵、防寒設備もあります」
この二つも備わっているのだ。
「ですから」
「安心していいか」
「少なくとも北アフリカを脱出するまでは大丈夫です」
こう答えるエルミーだった。
「ご安心下さい」
「では北アフリカに入れば」
「はい、ロンメル元帥の救出ですね」
「その場所は確か」
「私が知ってるわ」
エルミーが言おうとしたところでグレシアが言ってきた。
「第三帝国の情報部
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