第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第19話:我が家流、商魂魂撃破方!
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(砂漠)
シンSIDE
今日も朝早くから砂漠を縦断している。
砂漠の気候は極端で、日が昇り直ぐに気温が上昇……
まだ夜明け一時間なのに、暑さで体力を減少してます。
そんな中、一晩中見張りをしてくれてたウルフさんの様子がおかしい……
やはり寝不足にこの暑さが堪えてるのだろうか?
俺が約束を破ったばかりに……
昨晩、ウルフさんが見張りを買って出てくれた時、俺は『数時間したら俺が代わりますから、ウルフさんも休んで下さいね』と交代する事を提案した。
だが俺は、砂漠での疲労が大きかったらしく途中で起きることなく、朝まで眠り続けてしまったのだ!
途中で代わるなど大口を叩いたクセに、一度も起きることなく全てを押しつけてしまうリーダー……
そりゃ怒るよ!
何も言わないでくれてるのは、若輩者の俺に気を遣ってくれてるからだろうなぁ……
昨日、一番最初に暑さにやられたリューノちゃんに対し、心底労る言葉と態度で接しているウルフさん。
普段だったら、ワザと怒るようなことを言って彼女の元気を確認するのに……彼らしくないです。
「あ、あの……ウルフさん。昨晩はごめんなさい! 俺、交代するとか言っておきながら、朝まで起きれませんでした……本当にごめんなさい!」
「何言ってるんだ、起こして交代しようとしなかったのは俺だよ。シン君が謝る事なんて無い……むしろ気を遣わせちゃってゴメンな!」
俺はウルフさんに近付き深く頭を下げて謝罪した。
しかしウルフさんは、俺の頭を上げさせて優しい表情と口調で謝罪の必要を否定し、逆に謝ってくる!
「俺は日中、戦闘をしてないし馬車を入手してから荷物持ちもしてないから、体力が有り余っているんだ。逆にシン君は戦闘指揮を行いながら自らも戦い体力を消耗している……元より俺一人で番をするつもりだったのだから、交代の為起きなくても俺は文句を言うつもりはないよ」
どうやらウルフさんは怒っているわけでは無い様子だ……
では、いつもの彼と違って見えたのは何だったのだろうか?
やっぱり寝不足でテンションが上がらないのかな?
シンSIDE END
(アネイル)
ウルフSIDE
俺はロリコンでは無いハズなのだが、昨晩のリューノの告白により少なからず動揺し、そして気持ちが上擦っている。
その所為か、昨晩交代要員を名乗り出たのに起きてこなかったシン君が、普段と違う俺に気付き謝罪してきた。
参ったな……彼が起きてこなかった事に、怒りなど微塵も無いのに……むしろ起きてこなくて助かったくらいなのだから。
やはり“勇者”と呼ばれる人間は、根が真面目に出来ているのだろう。
義兄カップルが良い例だ。
アレは“馬鹿”が付くほど真面目だから……
「おや、お兄さん達。この町は初めてだ
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