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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第25箱 「いたいっ いたいっ いたいよーーっっ!めだかちゃんっ!!」
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てんだよっ!!この馬鹿野郎ッ!!」
善吉は力の限りそう言って…
最後には俯いた……。
「善吉……君……。」
劉一は言葉が出なかった。
その両目からは…光るものが、落ちていたから。
「……ッ。違うッ。くそっ… オレはお前に一発重いやつを入れるつもりだったのに。何で……こんなんがでてくるんだ……。」
善吉は…その後も暫く、無言で泣いていた…。
それは傷の痛みなんかじゃない。
きっと……きっと歓喜の涙なんだろう。
そして、数分後。
【保健室】
「……じゃあね、その怪我……先生にちゃんと診てもらってよ?」
劉一は、そう言って保健室を出ようとする。
「待て……。」
善吉は…出て行く劉一を引き止める。
「お前……この後、また消える気じゃないだろうな…?」
確かめたかった。
このまま、いなくなったら……と考えたら怖くて仕方が無かったんだ。
「消えないよ……。何処にも。 それに、僕だって… 悪いって思ってるんだ… でも、めだかちゃんに明かすのはちょっと…心の準備が欲しいだけだよ。」
劉一は、そう言って苦笑する。
その答えに善吉は少し怒る。
「言わねーってんなら!オレは許さねーぞ!知ってるだろ!めだかちゃんだって どれだけお前を探していたと思ってんだよ!!」
善吉の叫び……。
劉一に伝わらないはずが無い。
「言わないわけない… ちゃんと言うよ。『ただいま』って…。だから、安心して……。」
そう言って劉一は軽く笑うと、保健室を出て行った…
そして、劉一が出て行った後、善吉は安心していた。
彼の目は、劉一の目は嘘をついていない目だった。
……それに、そもそも、人を傷つけるような嘘を言う奴じゃないことは一番善吉がよく知ってる。
だけど、まだわからない事もある。
なぜ、あの男が姿を消したのか。
あんな優しい男が……。
「それはまた今度だな。てってーてきに問い詰めてやる!」
善吉はにやけ顔をつくる。
そして。
安心して、横になっていた。
そして、出て行った劉一はと言うと。
「善吉には…あー言ったけど…やっぱり怖い…なぁ…」
そう考えていた。
でも、善吉の反応を…見ると、やはり罪悪感が劉一を襲う…。
傍にいる資格なんてない…そう勝手に思い、姿を消したのに…そのせいで………。
長年苦しめてしまった。
でも、こんな自分をあんなに想ってくれている事には嬉し
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