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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter8「罪の証」
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戻る。今の心の声がシグナムやヴィータに聞こえていたら思わずぞっとしてしまう。そんな時だった。ルドガーが煩悩を振り払っていると部隊長室のドアが開き、中から人が出てきた。

「あれ、ルドガーやないの?どないしたんこないな場所で?」

「い、いや偶然通りかかってたまたま部隊長室のドアが目に入って、だから別にやましい事は……!」

墓穴を掘った。自分でも驚くほど動揺しているのがルドガー自身も身に染みるほどわかっている。

もうあれだ……滑稽すぎる。

「はぁ?ルドガー何言っとるん?…ん?やましい事?………まさか私に何かするつもりやったんか!?」

「ち、違う!誤解だ!」

自分で体を抱きルドガーから距離をとってジト目で見るはやてに、ルドガーはもう何を言っても信じてもらえないのではないかと確信に近いものを感じ始めた。

「そんな反応見せられたら余計信じられへんわぁ」

「うっ……」

予感的中。
おまけに完全にはやてに話の主導権を握られてしまい、下手にをそらす事すらできない。

(どうするルドガー!?)

こんな時こそ選択だ。幾つかの選択肢を頭に思い浮かべる。

しかし………


L1『はやてを襲う』R1『はやてを襲う』

(どっちも同じだし、破滅への道まっしぐらだろ!?)

いつか正しい選択なんてないのかもしれないなどと言っていたが、これは確実にアウトだ。
BADEND直行の片道切符を駅員に選べと言われるようなものだ。


もうオリジンの審判のへったくれもない。


「まぁルドガーも男の子やし?そんな衝動に駆られるんも仕方ないと思うよ?」

妙に納得したような言葉だが今のルドガーには生殺しに等しい言葉でもある。

「まぁせやけどこれだけは言わせてな?」

「 ? 」

ニッコリと笑う。そして可哀想な物を見るかのような視線を向けながらある事を口にした。

「このスケベ大魔王♪」

途端、ルドガーは崩れ落ちた。涙は流していないが、唯一黒い髪の部分まで全体が真っ白に見えあまりにも哀れな姿だ。そしてはやてに何か言う事があるかと聞かれた際彼はまるで何かに取り憑かれたかのように震えた口でこう答えた。


「俺は悪くねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


………何処かの聖なる焔の光が乗り遷った瞬間だった。



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