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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第三十七章 風断ち行く者《2》
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り、標準を合わすための映画面|《モニター》を表示し、騎神に合わせる。
 ロック出来たのを確認し、杖先に映画面を表示。これは口径を調整するとので、時計に似たものの針を時計回りにを回し、長銃砲のトリガー引く。
 今度放たれたのは砲撃ではなく線状の、ビームと呼ばれるものだ。
 合計三本のビームの内、一本は放たれたら真っ直ぐに。残り二本は左右に曲線を描くようにして騎神へと向かって行った。
『三方向からの同時射撃、また加護付きですか!』
 だがこれくらいなら避けられる。
 まずは後方にバックする。追尾性が高ければ少し動いただけで軌道を調整してくるが、低ければ緩やかに曲線を描きながら調整してくる。
 前者なら加護の有効時間まで逃げ切ればいいし、後者なら流魔刀で討ちに行く。
 爆発によるダメージは承知している。しかし、それくらいのものならダメージは無いに等しい。
 対処の術を考えていると、加護付きのビームが緩やかに曲線を描き、来た。
 ならばと脚型加速機|《レッグスラスター》に装備していた流魔刀の柄を握り、左手でそれを振り抜いた。
 流魔刀は普段は短刀と何ら変わらなく、長刀程の長さはない。鍔は無く、代わりというように柄と縁の間にトリガーがある。
 騎神はそのトリガーに人指し指を掛け、引いた。
 すると短刀の刀身はほのかに青みを帯び、刀身が中心から割れるように開いた時、割れた間から青の刀身が現れた。
 短刀ではなく長刀となり、騎神はトリガーを数回引き、青の刀身を更に長くする。
 刀身は七メートルぐらいの長刀となり、それが身に迫る三本のビームを討つ。
 軌道調整を行わなかったために初めに来た直線に進むビームを討ち、同時に来た左右のビームの片方を右手に持った短機関銃で射ち落とし、もう片方を流魔刀で討った。
 赤の爆発が起こり、そのなかから騎神が抜け出した。
『よし、何とか出来た……。――っ!? あの魔法術師は何処に行った!?』
 いない。何処にも。
 三百六度、上下左右見渡しても。
 どうなってる、と周囲を見渡した。
「きゃはは、五感を調節している機器が狂ったんだよ」
『何!? 何時の間に背後に……!』
 頭部の後ろ。そこに魔法術師はいた。
 魔女のように魔箒に股がり、不気味な笑いと笑みを得て。
『この化け物が!』
 反射的に出てきた言葉を口にし、背後に向かって反転する。
『――っ!?』
「駄目だよ、そんなこと言っちゃあ。確かに魔装行うと魔力回路が拡張されて、魔力暴走状態に近い形になっちゃうけど。女子に対してそれの言葉は傷付くなあ」
 言葉の後。反転した騎神の顔に向かって、マギトは手に握る死闇による砲撃を放った。
 これはあまりにも近過ぎる。危険を感じ、動こうとする前に目の前が眩い赤の光に覆われた。
 砲撃は放射型
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