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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才
スカウトテスト 前編
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「忘れましたか満月さん。天緋は俺以上の、神倉流二刀流の使い手だってことを。なら二刀一対の牙を与えてやるのはあたりまえでしょ?」
「“雷刀”牙は『七刀使い七人集』の証の一つだ!七刀使い七人集でもない天緋になぜ…何が狙いだ!?」
「…俺の狙いが知りたいなら、ヒントをあげますよ」
「ヒントだと?」
満月さんは不思議そうな顔でこっちを見てくる。
「7月7日。束さんが篠ノ乃箒にしたことと、天緋の誕生日です」
俺がそう言うとスカウト対象の2人がやってきた。
「来たか、2人とも!」
「ご無沙汰しています。社長さん」
五反田は丁寧に挨拶をして、天緋は
「久しぶり、兄さん、満月さん!」
家での話し方と同じで挨拶をしてきた。俺が呆れ顔になって
「ハァー、天緋お前ちっとは五反田さんを見習ったらどうだ!ちゃんと挨拶してるぞ!」
「兄さんだってあまり敬語とか使わないクセに」
「今は使ってる!」
俺達が口論していると、
「兄妹だってことは車の中で聞きましたけど、仲良いんですね」
五反田さんが満月さんに聞いていた。
「まぁ、かなり仲が良いほうだったからな」
「そんなことより、2人とも、これから試験だ。試験官はここにいる満月さん。何か質問はあるか?」
俺が2人に聞くと、2人とも聞いてこなかったので、満月さんにペーパーテストの会場に連れて行って貰った。それから一時間後満月さんが答え合わせを済まして、テスト紙を持ってきた。
「2人とも、基本はかなり出来てる。次はISを実戦テストだけど、天緋はまだしも、五反田は戦闘は無縁の一般市民だぞ。俺が相手でいいのか?」
「大丈夫です。俺はあの二人の可能性を信じますよ」
俺がそう言うと、
「Iwsが最初は、Isの第一世代の性能も無いのにか?…まぁ、お前のことだ何か考えているんだろう。もう時間だな、俺は準備をしにいく。…それと真理」
「何ですか?」
「“雷刀”牙に『七刀使い七人集』の残った一席は天緋の誕生日プレゼントだな?」
満月さんの問いに俺は大きく目を開けてビックリした。
「よく分かりしたね!何で分かったんですか?」
「お前のヒントだよ。7月7日篠ノ乃束は妹に最新型のIsをプレゼントした。それに今日は天緋の誕生日だしな」
「やっぱり、満月さんには、かないませんね」
俺が手をヤレヤレとすると、
「何年のつきあいだと思ってる。それ位分かる」
満月さんはそう言いながら、実戦テストの会場に向かって行った。
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