暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
出会い
Trick06_ね、琴ちゃん?
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に立つからです。
 丁寧に接したら普通の人は敵意をあまり持たないでしょ?

 逆に敵対する人には挑発に取られて攻撃が単調になって戦う時に便利なんですよ」

「キャラ作りなら私達の前ではやらなくてもいいじゃないですか?」

「もう慣れてしまったのでずっとこの方が落ち着くんですよ。
 あと、私って個性があまり無いのでわざと特徴を付けているのですよ。
 というより、そっちが本音かもしれないですね」

「個性がないって自分で言いますか・・」

「だからジュディにもケーゴなの〜?」

「そうですよ。ですから、みなさんは気にしないでください」

そう言っている間も笑顔と敬語を続ける。

「なんだかちょっと他人行儀ですね」

「少し寂しいですよ」

不満を漏らす初春と佐天。

「ですが、礼儀と言うのは大事ですわよ。お姉様も見習ってはいかがですの?」

「う、うるさいわね! 私には関係ないじゃい! それに信乃にー、じゃなくて
 信乃さんだって4年前は普通にしゃべってたわよ!」

「そうなんですの? では、信乃さんの4年間と同じ体験をなされば、お姉様も
 少しはお上品になるのかもしれませんわね。」

「え、あ・・それは」

何気なく言った白井の言葉だが、御坂は急にうつむき表情が暗くなる。



御坂は再会の時に、信乃がどのような体験をしたかを聞いた。

そのことを思い出して御坂は血の気が引いていった。

(信乃にーちゃんと、同じ体験・・そんなの・・絶対に耐えられない・・)



「お姉様?」

御坂は呼びかけが耳に入らず、ますます顔が青くなっている。

「お姉様? お姉様! しっかりしてくださいまし! どうしましたの!?」

白井が肩を掴んで強く揺らした。ようやく御坂は白井の呼びかけに気付いた。

「え・・、あ、いや、・・なんでもないわ、大丈夫よ」

「どうしたんです御坂さん? 顔が真っ青ですよ?」

佐天も心配そうに顔をのぞかせる。

「御坂のおねーちゃん〜、大丈夫なの〜?」

「気分でも悪いんですか?」

ジュディスも初春も心配そうに見てくる。

「大丈夫だって・・ちょっと考え事としていただけよ! もう平気!!」

明るく言う御坂だが、それはだれが見ても空元気だった。


御坂がそう言ったので周りもこれ以上は言えなくなり、沈黙が流れた。

不意に信乃が手を伸ばして御坂の頭を撫でた。

「御坂さんが気にすることじゃないですよ。あれは私の経験で同情がほしいわけも
 誰かに落ち込んでほしいわけでもありません。
 変に気を使わないでください。

 ね、琴ちゃん?」

久々に信乃から言われた小さい頃からの愛称。再会してか
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ