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【パズドラ】殴って、青龍カリンちゃん!
【パズドラ】殴って、青龍カリンちゃん! 二話 〜七夕のプレゼント〜
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 殻が破れていく。モンスターが飛び出してくるんだ。
 何度味わっても緊張する、この瞬間。
 出てきたモンスターは、またしても青いドラゴンだった。
 モミの木のような頭髪。サンタのような赤い服と帽子を身に着け、リボンそっくりの羽が生物の一部であることを証明するように小さく羽ばたく。抱きつくように体全身で持ち上げている青水晶はもちろん、全身が――というよりも、存在自体が星屑を纏ったようにキラキラと輝いていた。
 やっぱり七夕とはなんも関係ないじゃないか! というツッコミすら忘れてしまうほどの(以下略)といったふうに、俺は立ち尽くしていた。
 また、スマートフォンが震えだす。モンスター図鑑を見てみると、このドラゴンはノエルドラゴン・ブルーという名前らしい。
「くきゅるぅぅぅっ!」
 耳触りの良い声でブルーノエルは鳴く。まるで、今日という日を祝福するかのような……って、こいつ、進化したら喋れなくなるの!?
「いやいや、お前さっき日本語喋ってたじゃん!」と、ついツッコんでしまった。
 俺の大声に気づいたらしく、ボックスからカリンが出てきた。
「アイヤー! これ、プレゼントBOXが進化したドラゴンアルか? めっちゃ可愛い!」
「あぁ、ノエルドラゴン・ブルーというらしい」
「また青いドラゴン! しかもめっちゃ可愛い!」
「くきゅるぅぅぅっ!」
「可愛い! 可愛い! ああもう、可愛い!」
 興奮してブルーノエルの体をあちこち撫で回し、抱きつき、頬ずりをするカリン。やっぱり女の子って可愛いものに目がないんだな。いや、男もだけどさ。
 しかし、重要なことを伝えなければならない。
 ブルーノエルは強化合成用のモンスター。つまり、食用。食べてナンボのモンスターということを……。
「なぁ、ブルーノエルは強化合成用のモンスターでな」
「ああああああああ!! もう、可愛い! めっちゃ! めっちゃ可愛い! んー、ちゅっちゅ!」
「…………」
 ま、まぁ……今は言わなくてもいいか。
 でもブルーノエルもカリンも水属性だから合成時の経験値が1.5倍になるんだよな。
 そろそろカリンのレベル上げたいし…………でも……はぁ……………………。
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