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魔王の友を持つ魔王
§47 -冠を持つ王の手-
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「で、だ。ここで話を元に戻そう」

 よくわからないがこれ以上須佐之男命の話を聞いたら自分の精神衛生上拙い気がする。そう思っても須佐之男命の言葉を止められない。

「大国主の能力、これで黎斗の簒奪した神格を他の神格に譲る。それをシャマシュの権能で自分含めの使役する神々に伝播させる」

 今度こそ、時間が止まった。

「な……」

「つまり、だ。あそこで暴れているのヤツラは姿こそ違えど、召喚した神々全ての能力が使える黎斗とほぼ同義なんだよ。意味わかんねぇよもう!! あいつデタラメ具合に拍車がかかってやがる!! だいたいアイツは昔から……」

 凄まじいマシンガントークを始める須佐之男命。この愚痴を言いたいがために黎斗のことを逐一解説していたのではないか、ということに気付いたものは、石像のようなヴォバンの隣で歪んだ笑みを浮かべる黒衣の大僧正のみ。
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