序章 出会い
第4話 鳳凰の娘
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他の動物達の言葉も分かるようになってたの。」
辛い過去話してるのにマヤはなんだか嬉しそうな顔だった。そう思ったのも束の間、マヤはまた俯くと、
マ「でも・・7年前の777年7月7日に、鳳凰は、お母さんは・・・私の前から姿を消したの。私が11歳の時・・だったかな?」
ん・・・?ちょ、ちょっと待てよ・・・・!俺はマヤが今言った言葉を頭の中で巻き戻す。
7年前の7月7日・・・イグニールや、グランディーネ、メタリカーナが消えた日と同じだ・・・!同じ日に竜と鳳凰が姿を消した・・・?だぁーーーっ!訳分かんねェーーーーーッ!
マ「このカチューシャは鳳凰がくれたものなんだ。」
マヤはいつも頭につけてる、飾りが1つも付いていない、シンプルなデザインの黄色いカチューシャを手に取りながら呟いた。つまりこのカチューシャは、マヤの宝物って事だな。
マ「何で・・何で、消えちゃったんだろ・・・?」
やっぱり、自分の親がいなくなれば誰だって寂しいよな・・・
マ「でもね、私、全然寂しくないよ。」
ナ&ハ「えっ?」
俺とハッピーは見開いた目でマヤを見つめた。マヤは笑っている。
マ「だって、妖精の尻尾に加入する前はいろんな街を歩き回って、たくさんの人達と会ったりしたし、動物達と会ったりしたもん。妖精の尻尾に加入してからは、ギルドの皆や、動物達がいるもん。」
マヤは笑っていた―――が、笑っているのは口だけ。マヤの大きなオレンジ色の瞳は笑っていなかった。
ハ「だ、大丈夫だよっ!マヤにはオイラや、皆が傍にいるよっ!」
ナ「お・・俺もいるからなっ!」
俺とハッピーが胸を張って言う。
マ「そうだね、ありがとう!」
その時のマヤの笑顔が太陽みたいで眩しかった。更に、
ナ「ヵヮィィ・・・」
マ「えっ?何か言った?」
ナ「い、いや!何でも、ない・・・」
マ「?」
あ・・危ね危ねぇ〜。つ、つい・・・本音が/////
マ「あっ!もうこんな時間だっ!私そろそろ帰るね。また明日〜♪」
ナ「お、おうっ!」
ハ「明日〜♪」
マヤが手を振って歩き出そうとしたら、
マ「ナツ!ハッピー!」
振り返って俺とハッピーを呼ぶ。そして、とびっきりの笑顔で、
マ「これからもよろしくねっ!」
ナ「おうっ!」
ハ「あいっ!」
空はマヤの髪と瞳のようにオレンジ色に染まっていた。
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