序章 出会い
第4話 鳳凰の娘
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マ「ねぇナツ。」
マヤが俺を呼び止める。振り返ると、マヤの大きなオレンジ色の目と俺の目が合う。マヤはグレイと同い年のはずなのに、背丈はウェンディの頭1個分高いだけ。だから、必ず下から目線で見るしかねェんだよな。
マヤは首に巻いてある俺のマフラーを触ると、
マ「今は夏なのに、何でいつもこのマフラーしてるの?暑くないの?」
そう問うた。似たような質問を、以前ルーシィにもされた気がするな。
ハ「あい、イグニールがナツにくれたんだよ。」
俺が答えるより先に、俺の肩に乗っていたハッピーが代わりに答えた。
マ「イグニール?」
ナ「俺を育ててくれた竜だ。」
マ「あ、そっか。ナツは滅竜魔道士だもんね。」
ナ「7年前に消えちまったけどな・・・」
イグニール、俺をおいてどこにいったんだよ・・・!ちらっとマヤの顔を見ると、なぜかどこか寂しそうな顔をしていた。
マ「7年前・・・そっか、ナツやウェンディも・・・なのか。」
何言ってんだ?でも、マヤの顔を見ると、悲しそうな顔をして俯いていた。俺は話の話題を変えようとして、
ナ「な、なぁ、お前は何で、動物と話せるんだ?」
マ「!」
マヤは俯いたまま一瞬だけ驚いたように目を見開くと、更に表情が暗くなった。お、俺・・なんか変な事言った、か?
俯いたマヤが、か細い声で呟いた言葉に、俺とハッピーは自分の耳を疑った。
マ「私ね・・捨て子・・・・なんだ・・・」
ナ&ハ「・・・・えっ?」
最初、マヤが何を言ってるのか分からなかった。やっと分かった時には確信した。
これが、マヤの過去―――――。
それからマヤは、俺とハッピーに7年前の事、自分の過去を話してくれた。
マ「森のずっと奥深くに、捨てられたんだ。捨てられた私を救ってくれたのは・・・」
マヤは一度そこで話を区切り、ゆっくりと目を閉じる。言おうか言わないか、迷っているみたいだった。
決心が付いたのか再び目を開くと、俺とハッピーに目線を合わせて驚きの言葉を紡いだ。
マ「伝説の鳥、鳳凰。」
強い感情のこもった声で言った。
ん?鳳凰って・・あの・・・俺はもう一度マヤの顔を見た後、ハッピーを見る。ハッピーもかなり驚いているみてェだった。
マ「鳳凰は、「超」がつくほど極度の人間嫌いなの。でも、森で捨てられた人間の私を育ててくれたんだ。・・・変な話だよね。」
マヤはどこか寂しそうな顔で小さく笑った。
マ「最初は、鳳凰が何を言ってるのか全然分からなかった。でも、一緒にいるうちに鳳凰の言葉が分かるようになってたんだ。気がついたら、鳳凰だけじゃなく、
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