第四話 地を這うアッパー!ジェットアッパーさく裂!
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だ!?この地を這うようなアッパーは!?」
そのアッパーを会場の隅から見ていた澪は知っていた。
「世界を震撼させたスーパーブロー・・・貴公子・河井武士の・・・」
・・・その名は・・・
「ジェットアッパー!!」
「ぐああああああああああああああ!!」
聖衣をぶち抜き大空の彼方へ打ち上げられ真っ逆さまに落ちてきたアルゴは巨大なクレーターを作り完全に白目をむいて伸びていた。
「し!勝者!虎座大河!」
思いもよらぬジェットアッパーに驚愕する檄の勝者宣言に腕を上げる大河。
大河はそのまま何事もなかったかのように控室に進もうとすると澪が待っていた。
「ミヨ」
「ミオ!」
大河に名前を言い間違えられ頭に筋を浮かべる澪。
だが気を取り直して大河のジェットアッパーを評した。
「不完全なジェットアッパーね」
「なに?」
見て早々大河のジェットアッパーを不完全と宣言する澪。会場の皆はどう思ったかはわからないが、河井の試合のテープを熱心に見てきた澪にとっては不完全なジェットアッパーであった。
「前に見せてもらったブーメランフックに比べたら今のジェットアッパーなんて下の下の下よ」
「何だと」
「河井武士の本物のジェットアッパーは華麗な旋律を響かせ更に右で打っていた。それを強引に左で打ってるあんたのジェットアッパーは不完全よ」
そう言って持っていたコンピュータをグシャグシャに破壊した澪が大河を背に去っていくと、静かに膝をつく大河。
「いってぇ・・・これ・・・次の試合までに完治は無理かな・・・」
身体に受けたダメージを隠しながら次の試合の事を考えるのだった。
そして澪も・・・
(そう・・・あいつ・・・ブーメランフックの完成度に比べたらジェットアッパーの出来は全然ダメだった・・・ブーメランフックのあの完成度・・・高嶺竜児の指導以外に何か特別な理由でもあるのかな?)
すると澪は何かを思い足を止めた。
「助けてもらったお礼・・・言い忘れちゃったな」
複雑な気持ちを抱きながら次の試合に備えることにした澪だった。
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