フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第五十七話 面倒事
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キリトの身長と同じくらいある。
だが、リーファの問いにキリトは涼しい顔で答えた。
「問題ない」
そういわれれば納得するしかないリーファ。
「ま、そういうことなら準備完了だね!これからしばらく、ヨロシク!」
そういって右手を差し出すリーファ。それにキリトとソレイユが手を重ねたところでギリトのポケットからユイが出てきて、三人の手をたたきながら言った。
「がんばりましょう!目指せ世界樹!」
元気な声が当たり一帯に響くのだった。
◆
「そういえば、出発する前にブレーキングの練習しとく?」
「・・・いいよ。今後は安全運転することにしたから」
「それでちんたらしている様だったら容赦無く置いて行くからな」
「・・・・・・そ、それはそうと、何で塔に?用事でもあるのか?」
何とか話題をそらそうとするキリト。だが、その質問に答えたのはリーファではなくソレイユだった。
「高度を稼ぐためだって。長距離を飛ぶ場合大抵こうやって飛距離を稼ぐんだって」
「へぇー、そうなのか」
ソレイユの説明にキリトは頷く。そんなキリトの背中を押しながらリーファは塔へと足を速める。
「さ、行こ!夜までに森は抜けておきたいからね」
「道案内よろしくな、リーファ」
「たのんだよー」
「任せなさい!」
そういって塔の中に入っていくソレイユたちご一行。そのとき、ちょうど降りてきた右側のエレベーターがあったので、それに駆け込もうとキリトを引っ張りながら移動していたら、不意にその行く手を阻むプレイヤーが現れた。そのプレイヤーに激突する寸前でリーファは踏みとどまることができたが――
「ちょっと危ないじゃない」
と反射的に文句を言いながら行く手をふさいだプレイヤーの姿を確認すると顔を引きつらせた。
「・・・・・・こんにちは、シグルド」
作り笑顔を浮かべながらリーファが挨拶するも、シグルドと呼ばれたプレイヤーはそれにこたえる気は無いらしく、いきなり切り出してきた。
「パーティーから抜ける気なのか、リーファ」
「(うわぁ・・・なんか、めんどくさい奴が現れたなー・・・)」
心の中で軽くため息を吐くソレイユ。ここで自分が出張っても面倒が増えるだけと考え静観することにするソレイユ。
「うん・・・・・・まぁね。貯金もだいぶ出たし、しばらくのんびりしようと思って」
「勝手だな。残りのメンバーが迷惑するとは思わないのか」
「(あー、そういうタイプですかー・・・)」
今の言葉を聞いてソレイユは大体察しが着いた。所謂、虚栄心が強いタイプの人間なのだろう。この手の人間は独善的で傲慢なところがあるのが特徴であるからすぐにわかる。
「ちょ・・・勝手・・・!
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