第四十話〜地下の攻防〜
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ミッドチルダ・地下水路
唐突ではあるが、スバル・ナカジマには姉がいる。その姉、ギンガ・ナカジマもスバルと同じく時空管理局に所属する陸士である。彼女は父親であるゲンヤ・ナカジマが指揮を取る部隊、陸士108部隊に所属している。
そんな彼女は今ミッドチルダの地下水路の中を駆けている。なぜこんなところを進んでいるのかというと、今日彼女が担当している事故にその理由があった。
今日、彼女が通報を受けた交通事故。その事故車両は郵送目的に使われるトラックであった。それだけなら常日頃から処理する事故と特に違いはないのだが、そのトラックの積荷が普通の事故との違いを如実に表していた。
積荷の中身は何かを培養するために使われるカプセルのようなものであった。そのカプセルのみなら特に怪しくはないのだが、そのカプセルが割れ、その中身を満たしていた薬品と思われる液体が飛び散り、そしてその周りにはガジェットの残骸が転がっている。
この時点でこれを事故と判断できる人間は皆無である。
この現場に事件性を感じたギンガは現場に残る薬品の跡が地下水路に続いているのを見つけると、現場を部下に任せ調査のために地下水路の探索に出たのだ。
カプセルの中身が何かということは彼女も予想できない。しかし、仮にガジェットを簡単に屠れる何かであれば、一般人に何かしらの危険があるという予想は簡単にできた。
(だけど………)
歩みを進める中、ギンガは現場を思い出しながらあることを思った。
(割れていたカプセルも引きずられていた何かも………結構小さかったわね)
ミッドチルダ・市街地
ライが気を失った少女を保護して地上に戻ってから数分後、ライからの報告を受けた機動六課のフォワードメンバーはライのいる場所に集まっていた。しかし、今現在聖王教会に出向しているシグナムはその場にはいなかった。
ライは待っていた間に調べた少女の状態と、彼女が引きずっていたケースの中身がレリックであったこと、更には鎖の形状からもう一つ、レリックが入っていると思われるケースがあった可能性があることをその場にいる全員に伝えた。
「じゃあ、ヴァイス君とシャマル先生はヘリでこの娘とレリックを六課に運んでください。フォワードの皆は地下水路に先行してレリックの捜索を―――」
そこまでなのはが指示を出した時に新たな情報が文章として空中投影ディスプレイに表示される。その内容は、ある事件で地下水路を捜査していた管理局員がナイトメアフレームと思われる兵器と接敵したと言う報告であった。
この報告を送ってきたのはギンガである。彼女の所属する部隊ははやてと個人的な繋がりがあり、こういう場合の情報は優先的に六課に伝わるように部隊間の連携がされていた。
報告にあった
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