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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-11 all one's strength
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! なにそれ!?」
「これが私とバルディッシュの必殺魔法。弾丸は全て非殺傷設定にしてある。……だから安心して」
「無理! 安心するのは無理!」


一瞬バインドの抵抗を忘れて慌てるなのは。
なのはは平時から、自己の攻撃を純粋魔力攻撃――――即ち、物理破壊を伴わない非殺傷性の攻撃に設定している。物理ダメージ型に変更するのは、無機物や壁を破壊する必要があるときのみである。
だが、純粋魔力攻撃とはいえ、肉体に傷がつかないだけで、撃たれて痛いことと精神的ダメージがあることには変わりはない。
38個もの砲台からの一斉射撃ともなれば、たとえ防御したとしても精神的ダメージ、またその衝撃は半端なものではない。


そんななのはの反応を見てからか、フェイトは降参を促した。


「じゃあ、降参する?」


フェイトは静かに聞いた。内心、こう思っているのだろう。というよりこう返してくれないとがっかりである。
なのはは、気合を込めてフェイトをきっと見つめ返しながら言う。


「それも無理! ぜったいしない!」


その答えを聞いてフェイトは安心した。やっぱりなのははこういう人だった。
最後まで諦めようとはせずに、自分の気持ちを魔法に込めて逃げ出すことなく真正面からぶつかり合っていく。


「そう……じゃあ、そのまま受けて、私の全力魔法」


《Photon lancer phalanx shift》


――――一撃必倒! フォトンランサー・ファランクスシフト!!


4秒間続いた砲撃。
フェイトは勝ちを確信した。いくら非殺傷設定とはいえ、1064発もの雷の槍がなのはに命中したのだ。これで墜ちない筈が――――


「……そんな、どうして」


なのはのバリアジャケットのあちらこちらが焦げてボロボロになっているが、なのはは健在だった。


「……防御魔法の遅延発動……?」


最初にお互いがチャージしたのは、攻撃のための魔法ではなかった。
なのはは広域防御魔法を、フェイトは拘束魔法を。
そしてフェイトをバインドで拘束したなのは。これで切り札発動の条件は整った。


なのはは最後の気力を振り絞って魔法陣を構築した。
深呼吸と共にレイジングハートを掲げ、周辺の空域に浮遊する魔力を収束し始める。
なのはの周囲の空間に次々と桜色の輝きが現れ、なのはが展開した魔法陣に吸い込まれるように集まっていく。
星空から流星が落ちるように、それは集い、輝きを増していった。
星の光(スターライト)》の名はここから来ている。


辺りに拡散した魔力の残滓を集めることはSランクに相当する。
そんなことを思っているうちになのはのもとに集いゆく流星は速度と量を増し、光球は光を強める。

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