第百五十三話 ヴァンフリート星域会戦 その2
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ク・フォン・ヴァーンシャッフェ大佐が考えていた為に臨戦態勢には成っていなかったが、戦に関しては素晴らしい嗅覚の副連隊長ワルター・フォン・シェーンコップ中佐は連隊長の言動を危うんでいた。
宇宙暦794年 帝国暦485年 3月30日 23時10分
■自由惑星同盟ヴァンフリート第4惑星至近 ケスラー艦隊旗艦エリュテイア
漆黒の宇宙を15000隻にも及ぶ艦隊がヴァンフリート第4惑星へ銀河基準面に対し天底方向から急速に接近していく、此は繞回進撃中の各艦隊に見とがめられない為であり、ヴァンフリート4=2後方基地が南半球に有る事を加味した結果であった。
「提督、ヴァンフリート4=2まであと1時間です」
参謀長のメックリンガー少将が椅子に座りヴァンフリート第4惑星をスクリーンで見ていたケスラー中将に伝える。
「そうか、よし、参謀長総員戦闘配置に付け」
「はっ」
「総員戦闘配置」
ケスラーの命令をテキパキとベルゲングリューンやビューローなどの参謀達が分艦隊に伝えていく。
「提督、ローゼンリッターが抵抗せずに降伏してくれればいいのですがね」
装甲擲弾兵を率いるランズベルク伯がケスラーに言いながらスクリーンを凝視している。「そうですな」
「一度亡命した手前も有りますが、ローゼンリッター連隊に所属している以上、捕虜になれば裏切り者として嬲り殺されると思っているでしょうから」
メックリンガーが難しいのでは無いかと思案げに話す。
「自滅や玉砕だけは止めて欲しい物です。寝覚めが悪くなりますからね」
「何とも言えない事だな」
「全くです」
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