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『言霊使いと幻想郷』
第二十一話
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手伝え。こんだけの雪の量は俺一人では無理なんだよ。取りあえず孝之は左な、俺は右をする」

「……するのかよ……」

 孝之が溜め息を吐いているが知らん知らん。

 そして雪掻きをしていくが……少しキツいな……。

「ぐぉッ!?」

「どうした孝之ぃ?」

 俺は孝之の方を見るが孝之は腰を押さえて膝から地面についていたが……やったのか?

「孝之……まさか……」

「……腰痛めた……」

 涙目で此方見るな。けど気持ちは分かる。

「……永遠亭行くしかないよな」

「……湿布あったか?」

「まぁ超年増の事だからあるはずだ」



「……今、私の悪口を誰か言っていたような……」

「何か言いました師匠?」



「まぁ、孝之の犠牲もあってある程度は雪掻き出来たからいいか」

 ちなみに孝之は永遠亭に行った。原チャで。

「蕎麦の準備は出来てるかな……」

 俺は中に戻って台所で蕎麦の準備をしているはずの霊夢を見に行く。

「霊夢ぅ、蕎麦の準備は出来たかぁ?」

「あ、誠兄。取りあえずは何とか五十人前は出来たわ。魔理沙と魅魔を使ってね」

 霊夢の後ろでは手伝った霧雨と魅魔が畳に寝転がっていた。

「用意は出来たな」

 後は皆が来るのを待つか。


 それから時刻は夜の九時を過ぎた。神社には永遠亭の八意さんやニート、レティ、秋姉妹、もこたん、慧音、文、ルーミア、紅魔組、アリス、藍、橙(紫さんは冬眠中のため欠席)等が出席している。

「はぁい、皆持ってきた丼を霊夢に渡してな」

「蕎麦なのかー」

「誰か七味持ってません?」

「藍しゃまぁの丼は油揚げが多いですね」

「流石誠。やる事は分かってますね」

「孝之お兄ちゃん、腰は大丈夫?」

「だ、大丈夫ですよ妹様……」

「御嬢様、ネギが口元に……」

「そ、それくらい分かっているわ」

「……中々美味しいわね」

「温かい蕎麦ですね〜」

「はい姫様。熱いので気を付けて下さいね」

「大丈夫わよ永琳……あっつぅッ!!」

 ……駄目だこの姫、早く何とかしないと……。

「ところで誠、おっケーネともこたん物語はどんなのだ?」

「……何の事かなぁ? なぁ輝夜?」

「そ、そうね誠。私も何が何だが知らないわね〜」

 もこたんからの指摘に俺と輝夜は口笛を吹いてもこたんから視線を反らした。

「嘘つけェッ!! 慧音から聞いたぞッ!!」

「やっべッ!! 済まん輝夜ッ!!」

「わ、私を生け贄にしないでよッ!!」

「お前は不死だろうッ!! 俺は死ぬッ!!」

「仲良く吹き飛べッ!!」

「「うひゃぁ〜〜ッ!!」」

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