黄巾の章
第21話 「そ、そこまで言ってねぇ!?」
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代の人間なのか……?」
「あらあら〜頭固いわよぉん、ご主人様。貴方、スプリガンなんでしょぉ? あそこにもあたしたちに似た存在がいたはずよぉ?」
似た存在……?
あ!
「お、お前! 仙人だっていうのか!?」
「ま〜当たらずとも遠からず、ねぇ。私達は『管理者』って呼ばれているけどぉ」
なんと……このカマっぽいやつが!?
……朧が知ったら泣くぞ、きっと。
「朧が目指しているのが、こんなカマ男……」
「だ〜れが、ロン毛の武闘派も裸足で逃げ出すような、ムキムキマッチョのオカマだってぇ〜!?」
「そ、そこまで言ってねぇ!?」
なんか暗闇の中に、ものすげえへんな感じの膨大な闘気を感じた。
……いや、殺意じゃないな。
すごい変、としかいえないような、怪しい気だったけど……
「ま〜あのイケメンの朧って子もぉ、あの世界で後五十年も仙界に篭ればぁ、私達のようになれるんじゃないかしらねぇん?」
「朧を、『子』扱い……ハンパねぇ」
頭痛くなってきた……
「まあ〜そういうわけよ。私達は、この『外史』を管理する管理者ってわけ」
「……? 『外史』ってなんだ?」
聞いたことがない言葉だ。
「『外史』ってのは、貴方達の世界で言うパラレルワールド、平行世界、移相次元の産物……簡単に言えば、物語の世界よ」
「なっ!?」
なに!?
「同時間上にいる存在は、その時間軸の外にでることが……普通はできないわ。でも、そこで存在する全ての物語を介して、多元世界を感じることはできるのよん。ただ、その物語が実在しないという『事実』を確認することはできないわねぇん」
「……それ、シュレーディンガーの猫。いや、エヴェレット解釈を基にした考えだな」
「さすが博学ねん……伊達に様々な専門知識を詰め込まれてないわ」
「おべんちゃらはいい。それより、多元世界解釈を出すということは……ここはやはり異世界、なのか?」
それならば劉備が桃香……歴史の武将たちが、女性であることにも納得ができる。
「ま〜簡潔に言っちゃえばそういうことねぇ。この世界はかつて『北郷一刀』という存在が、物語の世界からの漂流物である『銅鏡』の光を浴びてしまったことから派生した物語なのよ」
「一刀、が……?」
「そ。まあ、その世界も数ある多元世界のひとつなんだけどねぇ……元は、それを回収しようとした仙人のミスなんだけど。で、その銅鏡の力により……彼は外史の世界を生み出したのよ。けど、それは一つじゃなかったの」
「……まさか」
俺は、依然聞いたことのある多元世界観を思い出して青ざめる。
「そう。この『外史』は、無限に作られたのよ。本当の意味での……無量大数の数、ね」
「…………」
「本来は、そうなる前
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