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闘技場の挑戦と仲間の少女
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かというと今の初期装備を直すためである。さすがに初期装備で挑むのは少し気が引ける。この世界ではレベルのようなものも存在しないし、スキルもないといっていい。まあ、流派って言うやつがあってその方に合わせた動きをすると何か特殊なことはあったりはするが、ほとんど己の拳と脚のみで戦う肉弾戦。

「まあ、なかったらなかったらで仕方なくこれで出るしかないけどな」

 ゲツガそう呟いて初期装備を見た。しかしさすがにこれではどことなく心もとないため店内をくまなく探す。と、ちょうどいい、白いレザージャケットを見つけた。

「お、これはちょうどいいな……何かSAOやALOをおもいだすわ〜」

 そういいながら白いジャケットを見る。特にこれと言ったものはこれ以外見つからないためこれを買うことにする。購入するとすぐに着用する。

「やっぱ、この色は落ち着くな」

 そう呟いて店から出る。外ではいろいろなところでプレイヤー同士の戦いがあっていた。たまにはこういうVRMMOも悪くないなと思う。

「どうせなら、街の外の闘技場って奴に行ってみるか」

 そしてゲツガは街の外に向かった。外は思った以上に荒れてはなく、草が生い茂ってモンスターが出そうな雰囲気だがこのゲームはモンスターという概念はこのようなフィールド系ダンジョンには存在せず、このフィールド上のどこかにある闘技場と呼ばれる場所でNPCと戦うと言ったものだ。

「あの……すいません……」

 不意に後ろから話しかけられる。ゲツガは振り向くと、そこには少女が立っていた。ゲツガはその少女を見て少しだが驚いた。女性でもこんな男性が好みそうなゲームをやるのだなーと少女を見ながらそう思った。

「えっと俺に何かよう?」

「その、これから闘技場に行きたいんですけど、私一人じゃどうもクリアできそうにない気がしてきたんで、誰か一緒に来てくれる人を探そうとしたときにあなたがいたんで声をかけたんですが……」

「闘技場?ああ、ダンジョンみたいな奴ね。別にいいぞ。どうせ暇だったし俺もちょっと腕試しにやってみたかったところだから」

「そうですか!!ありがとうございます!」

「あのさ……敬語は止めてくれるか?俺はそういうのが苦手なんだ」

「え、そうなんですか?」

「ああ、まあ敬語はなしという方向で」

「は、はあ」

 そしてゲツガはこの少女とともにダンジョン、もとい闘技場へと向かった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 少女の名前はナナミというらしい。ナナミもこのBFOを始めて間もないらしく最初の闘技場ですらクリアできるか不安らしい。

「ゲツガはこのゲームを始めてからそんなに経ってないの?」

 ナナミはゲツガにそんな質問を投げかけてくる。

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