第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第18話:温もりと安心感……いいえ、俺は戸惑ってるッス
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「本当?」
リューノは俺の言葉聞き、身体を反転させて顔を覗き込む。
彼女もリュカさんの娘……リュカさんが選んだ愛人の娘……そりゃ可愛いさ!
とっても良い匂いが漂ってきて、俺の理性を優しく取り去りそうさ!
「本当だとも……俺だってリューノの事は大好きだよ。……でもね、俺はマリーを裏切りたくないんだ! マリーもリューノも同じに好きで、だからこそ傷付けたくないんだ」
俺は残り僅かな理性を総動員して、彼女を傷付ける事無くヤンワリ断りを入れる。
もう暴れん坊ソードはバッキンバッキンだ!
「そ、そうだよね……ウルフにはマリーが居るんだもんね……ゴ、ゴメンね! な、何か気を遣わせちゃったね」
そこまで言うとリューノは慌てて立ち上がり、一口も飲んでないコーヒーのコップを俺に返し馬車の方へと歩き出す。
折角勇気を振り絞って告白したのに、何だか悪い事した気になった……
何を言うつもりになったのかは解らないけど、俺の横を通り過ぎたリューノに視線を向ける為振り返ると……
「ん……」
狙ったかの様に俺の唇に自分の唇を重ねてくるリューノ!
小さい両手が俺の両頬を押さえ、甘やかな時間に引きずり込む。
一瞬か永遠か……違いが分からない時を経てリューノは唇を離すと、恥ずかしそうに馬車へと入っていった。
どうして良いのか判らなくなった俺は、唇と両手と股間に残った彼女の柔らかい記憶を糧に、収まりのつかなくなった暴れん坊ソードど落ち着かせる為、一心不乱に自家発電に励んだ!
もうコーヒーなど要らないくらい眠気とは無縁の俺……
マリー以外を思い浮かべての行為は、何年ぶりだろう……
本人が直ぐ側に居るのに情けないよ……
でも願わくば、シン君が起きてこない事を祈る。
こんな姿は見せられないし、どうにも止まらない実情が俺を困らせる。
あぁリュカさん……俺はどうすれば良いのですか?
貴方の娘さんの事で悩んでるのですから、『二人ともモノにしちゃえば!?』って言うのはヤメて下さいね。
ウルフSIDE END
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