Episode15:二つ目の誓い
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
終わり!こんなせめぇ場所で終わるのなんか真っ平ごめんだぜ!」
そう叫んで、修哉は風の刃でロドリゲスの足元のコンクリートを砕いた。瓦礫が舞い、足場が不安定になる。
「くっ…」
不安定な足場での戦闘は厳しい。そう判断したロドリゲスは、自己加速魔法を発動させて後方へと飛び移った。
そして、ふと何者かの気配を感じた。直後に、衝撃。
「ガッ!?」
顔を右側面から蹴られたロドリゲスは、仮面を砕かれながら錐揉みして吹き飛んでいった。
「フン…ナメンなよ」
土埃で見えなくなった執行人に呟いて、修哉は片膝をついた。
自分の体が耐えられる限界までの加速。そしてその勢いのままにロドリゲスへ飛び蹴りしたため、修哉の脚は衝撃に耐えることができずに完全に折れていた。
だが、脱落者を排除する執行人は倒した。あの威力を頭に喰らえば、脳震盪やらなにやらで確実に死ぬはずだ。
そして無頭竜の決まりによれば、執行人を倒した脱落者は自由を得られるとなっている。つまり、執行人であるロドリゲスを倒した修哉は、自由を掴んだのだ。
「…ハハハ……オレは、自由だ…もう、誰も殺さねぇで「なにを、言っている?」…なっ……!?」
「オイオイオイ……嘘だろ?」
愕然とした表情で見る修哉の先には、土埃を振り払って立ち上がるロドリゲスの姿があった。
「あんな加速して、威力強めた蹴り喰らったんだぞ……?」
「なに、簡単なことだ。貴様は、情報強化以外は実戦では使い物にならない微弱な情報の改変しかできん。だから、『弱い加速』という情報を強化して『強い加速』にしている。と、なれば。情報弱体化が得意な私にとって、強化された情報などないに等しい。貴様の蹴りが当たる寸前に情報を弱体化し、更に念のために貴様に減重魔法もかけておいたのだよ」
つまり、修哉の一撃は、結果通常の蹴りよりも威力が弱いということになる。
必殺だと確信していたためか、修哉の愕然とした表情は変わらなかった。
「…そういえば貴様、九十九隼人の連行の任務を請け負っていたな…」
なにもすることができなくなった修哉に、取り出した4mm経口の拳銃を突き付けて、ロドリゲスは思い出したかのように喋り始めた。
「…次の作戦のためだ。五十嵐修哉……貴様が知り得る限りの、九十九隼人についての情報を言え」
向けらた銃口。迫る死の感覚。投げかけられた命令。極限の状態の中で、修哉の頭の中に残っていた答えは、たった一つだった。
「………ハッ……断わる…!」
ポツリと呟いた修哉に、ロドリゲスの眉が吊り上った。
「なぜだ…?」
威圧感を増すロドリゲスの低い声に、修哉は、凄惨な
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ