2
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「あんた! 何やってんの!? 私の使い魔でしょ!? 何主人に勝手に決闘なんてしてんのよ!? バカなの!?」
私を召還したルイズという少女が喚いている。 何が問題なのだろうか? 彼が昨日彼女と思われる年下の少女とあっていたので他の女性が近づいて彼女にあらぬ誤解を抱かせないか心配して声をかけたのに急に決闘を吹っかけてきたのである。 うん、私は悪くないな。 一夫多妻制が認められている国なのなら怒る問題ではないし、はっきりといえば理由がわからない。
「ほら、君のご主人様も言っているよ平民君。 平民である君が貴族である僕にかなう筈はないんだからさっさとあきらめてくれないかな? それともこんなに大勢の前でぼこぼこにされる趣味を持った変態なのかね君は」
「何を言っている?? 魔法力の低い君が私に勝てる道理がどこにあるというんだね」
「バカ!! 何言ってんの!? ギーシュこいつが何をやったか知らないけど許してあげて」
「はて、私は何も悪いことはしていないがね」
そういうとギーシュは何か切れたような空気を纏いこう宣言した。
「どいておきたまえ【ゼロ】のルイズ君、君の使い魔は可憐な少女を二人も泣かせたのだ。 許されることではないよ」
「……!! ちょっとあんた何したの!!?」
「何のことやら、さっぱりだな。 そこのギーシュ君という彼が昨日彼女と思われる確か……ケティとかいう緑のマントの女子生徒とあっていてな、今日は別のモンモランシーだったかな? という女性が彼に近づいていたものだからそのモンモランシー嬢に「彼女に誤解を受けるので彼には近づかないほうがいいのでは?」と声をかけたらこうなっただけだ。 正直彼が何を言っているか私には皆目見当がつかないのだよ。 ルイズ嬢よ、彼に何とか言ってやれんもんかね?」
「……それは、ギーシュの自業自得じゃないの」
「うるさいよ! 可憐な少女二人を泣かせた罪をしっかりと償ってもらおう!!」
うむ、よくわからんがとりあえず殺ってしまえば問題ないか……。
ん? 字が違う? 何のことかな? 決闘なのだろう? 多少死んでも文句はいえんだろう。 この私、魔王『ガルディオス』に決闘を申し込んできたのだからな。 彼が勇者ならば何らかの力で生き残るだろう……。
◇◆◇◆◇
私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは焦っていた。
せっかく召還した使い魔がクラスメイトのギーシュ・ド・グラモンと決闘すると聞いたからだ。 平民は絶対に貴族に勝つことはできない。 こんなこと常識も常識であるからだ。
かなり激昂しているギーシュはもう何を言っても聞かないだろう。 かく言う私もギーシュの取り巻きの連中に輪の淵まで連れて行かれてしまった。
こうなってしまっては私にで
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ