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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
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れてたと思うけど。みんなは、大丈夫だった?」
「おお、ユウちゃん。今日も、早いの。王子が、張り切ってお倒しになったでな。わしらも、補助には慣れておるでの。問題無いの」
「おはよう、ユウ!鍛練を始めるんだな!」
「うん。でも、アリーナは疲れてるでしょう?」
「体が温まって、調子が良いくらいだ。ユウの準備が済んだら、始めよう。と言っても、船の上だからな。あまり派手な真似は出来ないか」
「うん。試合形式だと、動きが大きくなると思うから。合わせるだけね」
「ああ、そうしよう」
少女は身体をほぐし、広い甲板の上を、仲間たちの邪魔にならないように、ぐるぐると走る。
いつも走っている距離より遥かに短いが、十分に体が温まったところで、走るのをやめる。
「もう、いいのか?」
「うん。あんまり走ると、邪魔になるから。今日は、これくらいにする」
「そうか。では、始めようか」
「うん」
ふたりは、少女がホフマンとしていたような、相手の隙を突くような試合形式では無い、型を確認するための手合わせを始める。
ホフマンのときとは違い、相手の技量が上のため、少女は最初から全力の速度で打ち込む。
アリーナは余裕で受け流し、打ち返す。
少女も、危なげ無く対応する。
流れるような応酬を続けるふたりに、クリフトがうっとりと見惚れる。
「素敵ですわ……!アリーナ様と、これほど打ち合える方は、初めて見ます」
「ふむ。我らがサントハイムの魔法兵も、決して弱くは無いが。少しばかり、魔法に頼り過ぎる嫌いがあるからの。皆が戻った暁には、いま一度、武の方面にも力を入れるよう、進言するとするかの」
ふたりの練度の高さとクリフトの感想に、故国の現状を思い出し、呟くブライ。
クリフトも、同意する。
「兵団長様も、皆が武を軽視する傾向にあることを、嘆いておいででした。お歳とともに魔力は緩やかにでも更に伸び、逆に武においては衰えていく一方の自分が言っても、説得力が無いようだと。元から武芸とは関係の無い、魔法の権威たるブライ様のお言葉なら、届くかも知れませんね」
ブライが思案気に顎をさすりつつ、応じる。
「あれらも、高い魔法の能力で選抜された、優秀な者たちじゃからの。才能だけでなく、努力も無くば成し得ぬことじゃから、誇りを持つのは良いが。鼻にかけるようでは、話にならぬ。魔術師では無く魔法兵である意味を考えれば、どうあるべきかなどわかりそうなものじゃが。王子が相手では、いかに力の差を見せつけられようとも、所詮魔法が使えぬからであると、他人事でいられるからの。魔法の才にも優れるユウちゃんが、これほど出来るのを目にすれば、それも変わるやも知れぬな」
「確かに、まだ幼いユウさんが、これほど頑張っておられるのを見ては、他人
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