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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
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朝はあたしが担当ということでいいかしら。明後日は特に、簡単に済ませてしまいますけれど。」
「そうですね。毎回、手の込んだものを作ることもないですし、朝は時間をかけずに準備してもらえるなら助かりますから。よろしくお願いします」
「あたしは、そういうのは得意なのよ。家だと夫がやってくれるから、あまり機会はないのだけれど。まかせてくださいな。」
少女が言う。
「わたしは、ひとりだと、ちゃんと作れないと思うから。みんなのお手伝いをしたいけど、いい?」
「そうね。ユウちゃんが手伝ってくれれば、作業がはかどるから。助かるわ。」
「そうですね。ユウ、お願いします」
「ふむ。わしは、どうするかの」
「船旅もこれで終わりってわけじゃねえからな。無理になんかしなくても、いいんじゃねえか」
「そうじゃの。他に仕事はあるしの、今回は任せるとするかの」
「俺は」
「手伝うってか教える羽目になんだろ。またにしろ。戦ってるほうが、よっぽど助かるしよ」
「そうか。わかった」
トルネコが話を変える。
「ところで、夜の見張りのことですけれど。半分に別れて、順番に休むことにしようと思うのですけれどね。あたしとブライさんが舵を取るから別々で、攻撃魔法が使えるマーニャさんは、あたしと組んでいただいて。前衛のアリーナさんはブライさんと組んでいただいて、クリフトさんももう大丈夫なら、回復役としてそちらについていただいて。ミネアさんがこちらについていただけば、ちょうどいいと思うのだけれど、どうかしら。」
「ふむ。クリフト、どうじゃ」
「私なら、大丈夫です」
「サントハイムのみなさんは、ずっと一緒に旅をして、息も合うでしょうし、それがいいかもしれませんね。もっと慣れれば、組み替えてもいいでしょうが」
「そうだな。そうすっか」
「わかった。それでいい」
当然のように話が纏まりかけ、少女が口を挟む。
「わたしは?」
「ユウちゃんは、子供なんだから。夜はちゃんと寝ないと、大きくなれないわよ。」
「そうですよ。ただでさえ、子供らしい生活ではないんですから。夜くらいは、寝ないと駄目です」
「でも。どうせ、朝は鍛練で、起きるから」
「その時間とも、かなりずれるだろ。いいから、寝てろ」
「ユウさん、これは大事なことですわ。成長期に、無理をしてはいけません」
口々に少女を
諌
(
いさ
)
める、仲間たち。
それを受け、思い出したようにブライが言う。
「それで言えば、王子もまだまだ、成長期ではありますな」
「全く寝ないという訳では無いだろう。俺なら、大丈夫だ。ユウは、休め」
「ふむ。この程度の無理も利かぬようでは、国王は務まりませぬからな。体力もおかしな程ありますし、王子は問題無いでしょう。ユウちゃんは、しっかりと寝るべきじゃの」
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