同盟会談〜
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それをーーーー大切な人に教わった・・・」
「兄貴・・・」
「俺・・・リーファのこと、好きだよ。友達になりたいと思う。たとえどんな理由があっても、自分の利益のためにそういう相手を斬るようなことは、俺は絶対にしない」
「キリト君・・・」
「んで、リーファはさらっと俺をハブいたけど・・・これはシルフのリーファだけの問題じゃない。ケットシーの俺の問題でもあるんだ」
「・・・」
俺は口を開く。
「俺は誰であれ、主を討たせやしない。それに・・・恨み辛みはもう沢山なんだ」
そして咲が笑う。
「安心して、リーファ。ここはお人好しの集まりだから。・・・もちろんわたしも、ね。リーファを斬るくらいならサラマンダーを斬るよ」
「二人とも・・・」
リーファが立ち止まり、顔を上げる。
「・・・ありがとう」
キリトが照れたように頬を掻く。
「ごめん、偉そうなこと言って。悪い癖なんだ」
「それで何人落としたのかしらねぇ?」
「おい、サキ。人聞きの悪いこと言うなよ・・・」
「うふふ・・・じゃ、さっさと助けに行きますか!」
「え?」
リーファがきょとんとする。・・・あぁ、手伝ってくれるとは思わなかったのか。
「リパル、位置は?」
『サーチ済みッス。ここから北西の方向に多数の反応があるッス』
「ナイス、仕事早いね。・・・キリト、コウハ」
俺達は頷き、キリトがリーファの手を掴む。
「ちょっと手を拝借」
「え、あのーーー」
「亞莎、ポケットに隠れてな」
「はい、わかりました」
「じゃ、よーい・・・」
咲がクラウチングスタートの構えを取る。
「え、え・・・?」
「ドン!!」
次の瞬間、俺達は・・・全力で走り出した。そりゃもう絶叫マシン並のスピードで。
「わあああ!?」
キリトに掴まれたリーファが悲鳴を上げる。すると目の前にオークの群れが見える。
「あの、あの、モンスターが」
当然・・・全力で突っ切る。
「わぁーーーーーっ」
再びリーファの絶叫。モンスター達は雄叫びを上げながら迫って来る。そして・・・一気に洞窟から飛び出した。
「ゴール!」
俺たちは翼を広げ、羽ばたく。背後を見ると凄まじい量のモンスターがぎっしりと出口を埋めていた。
「・・・寿命が縮んだわよ!」
「わはは、時間短縮になったじゃないか」
リーファが何かブツブツと文句を言う。・・・あ。
「・・・あれは・・・」
遠くに見える巨大な樹木・・・あれが・・・
「世界樹・・・か」
「ぷはっ」
亞莎がポケットから顔を出す。
「お、大丈夫か?」
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