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鋼殻のレギオス IFの物語
十三話 後
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に、先ほどのは老人の戯言だとでも思ってくれればいい。用件はもう一つ。どちらかと言えば、今回はこちらが本命だ」
「何でしょうか?」
「いや、なに…………この老体と、一手手合わせ願いたくてな」

 言われた言葉が一瞬理解できず、レイフォンは思わず聞き返してしまう

「手合わせ……ですか?」
「ああ。先のことと少し関わるのだが、是非ともお前の力量を見たい。今しがた出てきたのも、先ほどまで様子を見ていたからでな。何、一度だけで十分だ」

 一瞬、この人もかー!!とあの人達と同類だと思いレイフォンは内心叫ぶが、どうやら一度だけでいいという言葉は本心らしく勘違いに気づき持ち直す

「えーと、まあ一度なら大丈夫ですけど……」

 と言いつつ、受けた方がいいのかと横目でニーナ(現雇い?主)を見る
 あの人種の様に後に引かないというのならレイフォン自身、ジルドレイドの実力に対しての興味もないと言えば嘘になる
 その視線に気づいたニーナは一転、困惑していた表情にやおら興味深そうな色を浮かべる

「ふむ、受けたらどうだレイフォン。むしろ受けてほしい。私も是非見たい」

 ジルドレイドの実力はある程度知っている。かつてアントーク家の武芸者が束になってかかり、その全てを跳ね除けた光景は未だに強く記憶に残っているし、あれがおそらく全力でないことも気づいている
 レイフォンの力もある程度は知っているが、自分に合わせてくれているため全力には遠いという事も知っている
 そんな2人の全力が見れるやもしれぬとニーナは期待が膨らむ
 それを受け、レイフォンはジルドレイドに向け首を縦に振り受諾を示す

「それは兆重。ならば既に場は用意してある。ついて来てくれ」

 背を翻し歩き出したジルドレイドの後を追いニーナとレイフォン、そしてハーレイは歩き出した














「ねえねえニーナ。あの人が前に言っていたニーナの大祖父さまなんだよね?」
「ああ。そういえばハーレイには言っていたな」

 先の場から少し離れた場所。開けた場を持つアントーク家が所有している鍛錬場を有した建物の中に二人はいた
 その視線の先には件の2人、離れた場にいるジルドレイドとレイフォンの姿を収めながら二人の会話は続く

「人工冬眠で必要な時以外は出てこないんでしょ? レイフォンと戦うために出てきたのかな」
「そう言っていたが、私にもよく分からん。……だが、そんなことで出てくるとは思えんし、本来ならある程度前もって知らせがあるのだが……」
「ってことはやっぱり、一つ目の要件に関わることなのかな?」
「そうだろうな……。確か、“茨輪の眼”だったか」
「後、レイフォンのことを守護者とか……何か知らないの?」
「知らん。そも
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