第二話 旅立つ猛虎!カイザーナックルを求めて!
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「!!」
その瞬間大河の身体がピタリと止まり全ての感覚が麻痺している。
「ふん・・・馬鹿め・・・この程度ではたとえカイザーナックルがあったとしても闇闘士と戦うことなどできん」
「なに!?」
「ならば・・・貴様との決定的な力の差を見せてやろう・・・」
鬼の面の男がボクシングの構えを取り大河に向かって拳を放った。
「受けてみろ!影道雷神拳!!」
「ぐあああああああああああああああああああああああ!!」
男の拳で吹き飛ばされ宙を舞う大河。大地に真っ逆さまに激突し身体中から出血しその力の差がありありと伺えた。
「くぅ・・・ちきしょぉ・・・」
頭から出血しながら立ち上がる大河を見た鬼の面の男は腕を組んで宣言した。
「ふん・・・見上げた根性だな・・・流石奴の一子か?」
「違う・・・竜児さんは・・・俺の親父じゃねぇ・・・」
自身の根性を奮い立たせ仮面の男に向かって拳を放つ大河だが、放った拳を掴みとられてしまった。
「貴様それを否定し続ける限り強くはなれん・・・戦い方も未熟なようだな・・・その内に秘められた力を半分も出していない」
すると男は大河の拳をぶっきら棒に振り払うと背を向けた。
「貴様は・・・まだまだ未熟・・・精々パライストラへでも行って腕を磨くんだな」
「パライストラ・・・!?」
大河が見慣れぬ言葉を耳にする途端、再び身体中の感覚が麻痺した。
「意識を失う前に言ってやる・・・貴様はまだ秘められた力の半分も出していない・・・聖闘士はおろか・・・ボクサーとしてもな」
「な・・・ん・だ・・・と・・・!」
意識を失い倒れる大河を受け止める鬼の面の男は仮面を外した。
「こいつに秘められた力が爆発しない限り戦いは向かない・・・だが・・・相手を思う優しさ故か」
そう言いながら影道殉は人里へと降り大河をパライストラへの連絡船へ連れ込み無理矢理パライストラへと送り出した。
「高嶺竜児はその優しさゆえに苦しんだ・・・その血を引く奴も同じようだ・・・あいつもまたボクサーには向いていないようだ」
大河を乗せた船が出港する様子を見届ける影道殉はこれから来るであろう大河の壮絶な戦いを予見するのだった。
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