TURN73 思わぬ復活その三
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「自分達の利権しか考えていませんし」
「そもそもな、植民地で搾取してたからな奴等は」
イギリスにしてもそれは頭痛の種だった、彼にしてもそうしたことは好ましいことでは決してなかったからだ。
「何度も止めたんだがな」
「聞きませんでしたね」
「だったからな」
こう妹にも漏らす。
「本当にな」
「彼等は自業自得ですが」
「エイリス自体にとって問題だからな」
「はい、彼等を押さなければなりません」
イギリス妹もこう兄に話す。
「どうにかして」
「難しいな、本当に」
「そうですね」
「何はともあれです」
ロレンスが頭を抱えんばかりの彼等にこう言ってきた。
「我々は今はこうして様子を見るだけです」
「ああ、それだけだな」
「今は」
イギリス兄妹も彼の言葉に応える、そうしてだった。
彼等は今はソビエト軍のベルリン占領、彼等が言う解放を見ていた。その占領は順調に進んでいた。
「抵抗するならば撃つ!」
「武器を捨てろ!」
降下したソビエト軍の将兵達は周囲に叫ぶ。
「民間人は去れ!」
「去らなければ敵対行動とみなす!」
こう叫びベルリンの民間人を追い返す。彼等はジューコフの命令通りに彼等には基本的には手を出さなかった。
そのうえで総統官邸に入る、そしてだった。
彼等は総統官邸にいる衛兵達を倒すか投降させて先に進む、探す相手は二人だった。
「レーティア=アドルフはいるか」
「グレシア=ゲッペルスは何処だ」
この二人を探していた。
「見たところいないが」
「逃げたか?」
「抜け道を使ったか?」
いぶかしみながら探す、だがだった。
総統官邸には誰もいなかった、しかもだった。
「宣伝省にもいないぞ」
「あの二人は何処にもいない」
いるのは投降したか倒れている黒い軍服の者達と赤い軍服の者達だけだった。
彼等は探しながら言うのだった。
「ここはゾルゲ大佐にお願いするか」
「秘密警察の担当になるか」
「ならもう俺達は手を出すべきじゃないな」
「ああ、そうだな」
「絶対にな」
彼等は普通軍である、秘密警察とは違いしかも秘密警察に監視される立場だった、だから彼等に対してはなのだ。
避けてそしてだったのだ。
「連中に任せるか」
「それがいいな」
「ああ、そうだな」
「俺達のやることじゃないな」
彼等はこう言って二人のことをゾルゲ達に任せようとした。だが。
ソビエト軍が占領した軍事基地の一つからこうした報告があがった。
「爆弾?」
「爆弾が見付かった?」
この報告を聞いてだった、そして。
ベルリンを占領にかかっているソビエト軍の主力がその基地に向かった、基地はドクツの近代的で機能的なものだった。
そこに入ってそしてだった。
その中で
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