秘密基地へ
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ハハッ。まったく大和お前は本当に可愛いわ。普段クールに構えているところからのギャップもなかなか激しいしおもしろいわー」
ひとしきり笑い終えると千李はマットレスから腰を上げ壁に立てかけると大和の方に向き直った。
「さてじゃあ帰りましょうか。そろそろいい時間だしね」
大和を見ても今は先ほどまでよりはあわてておらず少し落ち着いてきている。
「そ、そうだね。じゃあ帰ろうか」
だが若干声が上ずっていた。
そして二人は秘密基地を後にした。
結局島津寮まで来ると大和も秘密基地でのあたふた加減がうそのように元に戻っていた。
「さて、じゃあまた明日ね千李姉さん」
「ええ。また明日。―――あと大和?」
大和が玄関の扉を開けようとしたとき千李が後ろから声をかけた。
千李の声に大和が振り向くと千李は一言こう告げた。
「寝言も可愛かったわよー」
そういうと千李はその場からあっという間に姿を消した。おそらく縮地での高速移動だろう。
残された大和は一人呆然としたあとその場にガクッと膝をつきへたり込み静かにつぶやいた。
「………やっちまった」
今日もドタバタとした一日が終わった。
一人の少年に若干の心の傷を残しながら。
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