秘密基地へ
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「えっとね。漫画の新刊、本当はモロが行くって言ってたんだけどなんか急な用事が入ったみたいでさ」
それで買っておいてって言われたわけ、と大和は続けた。
それを聞いた千李は納得したように頷いた。
二人はその後しばらく無言で歩いていたがふと千李が大和に話題を振った。それはこれからの風間ファミリーのことについての話だった。
「それは俺よりはキャップに聞いたほうが良いじゃない?」
大和はその話題に対し無難な返答をする。確かに風間ファミリーのキャップは翔一だ。大和も意見を多く出す方であるが実質的な最終決定は翔一が下すことになっている。
だが千李は、そうじゃなくてと言いさらに大和に聞いた。
「私はただ純粋にお前の意見が聞きたいだけよ。別に誰にも言わないから話してみなさい」
そういった千李の瞳はとても真剣だった。
その瞳の力におされながらも大和は自分の意見を言い始めた。
「まぁ今はわかんないかな。でもみんな仲良くできてるんだからそれで良いと思うけど……」
「じゃあもう一つだけ聞くわね?」
千李は右手の人差し指を立て大和に再度聞いた。
「なに?」
大和が聞くと千李は話し始めた。その内容はこれからもし風間ファミリーに新しいメンバーが加わるとしてそれに反対か賛成かというものだった。
その質問に対し大和は答える前に千李の意見を聞いた。千李の意見は賛成だった。理由はもっと面白くなるかもしれないと言うことだった。
「で?大和はどうなの」
「俺はとりあえず保留かな」
大和はお茶を濁すように答えた。
その答えに対し千李は若干笑った。大和が何故笑うのかと聞くと……。
「いや。お前らしい答えだと思ってね」
と返された。
そんなことを話しているうちに秘密基地前に到着。
「おおー。久しぶりに来るとやっぱり趣があるわね」
千李は秘密基地を見上げながら言った。とそこへ秘密基地の警備をしていたロボット通称クッキーがやってきた。
「やぁ千李久しぶり。昨日はごめんね顔を出せなくて」
「あらクッキー久しぶり。今日も警備ご苦労さんね」
という千李のいたわりの言葉にクッキーは胸を張った。どこが胸かわからないがとにかく胸を張った。
「ふふん。ぼくはみんなの役に立てることがうれしいからね。千李も何か困ったらいつでも言ってよ。そのときは………」
言いかけるとクッキーが変形を始めた。
「………この私が切り刻んでやろう」
クッキーはクッキー2となりライトセイバー(?)を構えた。
それを見た千李は拍手をしながらクッキー2に告げた。
「おお〜。相変わらず何がどうなってんのか全然わかんないけ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ