秘密基地へ
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ことにしたようだ。さっきからまるで返答がないのがいい証拠だろう。……もしくは失神してるかもしれないが。
「あ、ちょっとうれしそうとか凄くスケベ!私もひっつく」
その大和の様子を見ていた京ももう片方の腕にくっついた。
するとそこへ翔一もくっつこうと飛び込んできたが―――
「「割り込み禁止よ(だ)。そーらっ(それぞれ片手投げ)」」
―――千李と百代に投げ飛ばされずっと遠くへ投げ飛ばされた。
「ったくムチャするぜ千李先輩もモモ先輩も」
投げ飛ばされたところをさすりながら翔一はお汁粉を食べていた。
一方大和はというと………
「弟。その久餅少しくれ。あーん」
「弟。私にも頂戴。あーん」
千李と百代にそれぞれ食べさせていた。大和は呆れ顔でそれぞれに餅を与える。
「はいどーぞ」
「略奪愛!もぐり」
百代の餅の方を京が掠め取った。それに対し百代が京に襲い掛かっていった。
千李はそれを見ながらなぜか爆笑。
「そういや、そろそろカラオケ大会だな」
翔一が唐突に言い始めた。
「うお、また出る気か」
翔一の発言に大和が一瞬たじろぐ。
カラオケ大会とは川神にある駅前商店街の金柳街で毎年開かれているカラオケ大会のことだ。大和たちは小学生の頃これに参加したのだ。ただ一人千李を除いて。
その話を聞いていた千李の目から光が消えた。そしてなぜか体育座りになり縮こまってしまった。そのうちブツブツと何かを言い始めた。
「いいわよねーお前らはー……。子供の頃にそんなことができて……、私なんて……私なんて……」
………しまった!
と大和は思った。千李は子供の頃の話を極端に嫌う。なぜかというと千李が風間ファミリーに入ったのは小6の終わりごろで小学生の頃の思い出が皆無といってもいい。そのため小学生の頃の話をすると時折こうなるのだ。
大和はすかさず千李のフォローに入る。
「だ、大丈夫だよ千李姉さん!ちゃんと千李姉さんとの思い出だっていっぱいあるじゃないか!なっキャップ」
さすがに千李の状態を見て話を続けるのが辛くなったのか翔一も加わった。
「そ、そうだぜ!なにも小学生の頃の思い出が全部ってわけじゃないんだからよ!」
そんな二人のフォローのかいあってか千李は持ち直した。
三人がそんなことをしていると京が大和に助けを求めている声が聞こえた。
「や、大和。ヘルプヘルプ。モモ先輩に操を……!」
京は百代にマウントをとられ、マッサージをされていた。
百代たちと別れた千李と大和は二人秘密基地へ向かっていた。途中千李が大和に聞いた。
「そういえば何買ったの大和?」
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