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蒼碧の双銃剣舞〜紅姫と幻視の魔王〜
before charge:紅姫と幻視の魔王
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なんだテメェは!?」
「そう言うあんたたちも何者なのよ!ちょっと話を聞くだけだから、撃たれたくなきゃ止まりなさいっていってるでしょ!」
「やなこった!お前を信用できん!」
「良いから止まりなさい!止まれ止まれ止まれぇ!」

──バスバスバスっ!
彼女は叫ぶと同時に真上に発砲した。
さすがに人込みの中じゃ俺たちを撃つことは出来ない。
しかし、周りの視線がものすごく痛い。
すさまじい銃声が鳴り響く中、徒競走のスタートの合図のように、それを皮切りに猛スピードで駆け出す俺たち。

「カズ!2手に別れるぞ!30分後に駐車場に停めてある俺の車の前で合流だ」
「了解!では御武運を祈ります七音!」
「任せとけ。ゼッテーまいてやる」
「くすっ。可愛いからってくれぐれも襲わないようにね!」
「おう。ってバカ野郎、今は立場が逆だろ!」

そう言うと俺たちは2手に別れて、あの子の目を欺く。
案の定、あの子は一哉ではなく俺の後を追ってきた。
やはり俺を狙ってたか。
はぁ……嫌な予感がするぜ。
人気のない所に誘って、話を聞いてみるか。
場合によっちゃ、俺も銃と刀(コイツら)を抜かなきゃいけなくなる。
そんなときに周りに人がいると、振り回せなくなるからな。
俺は人込みの多い大通りを避け、細い路地に誘い込む。
しばらく道なりに進むと、そこは袋小路。
振り返るとあの子が、出口を塞いで仁王立ちしていた。

「あたしから逃げられると思ったわけ?悪いけどあたしは狙った獲物は逃がしたことないの。だから大人しく観念しなさい!」
「はいはい。中学生には興味ないが、そこまでしつこく付きまとわれちゃこっちも敵わないんでね。ここいらで終わりにしようと思ったわけ」
「……ち、中学生!?」
「え?違うのか?ごめんごめん。んじゃ小学生か」
「……………」

思いきり地雷を踏んづけた模様。
大爆発まであと数秒。
しかし、起爆スイッチを踏んづけた当の本人はその事をまったく知らない。
どす黒いオーラを漂わせ、顔を真っ赤にして俺を睨み付ける彼女。

「だ、誰が小学生よ!!あ、あたしは16才!!武偵高の2年生なんだからっ!!」
「はぁ!?デタラメ言うな!武偵高の2年生なら俺と同い年だぞ!?つーかお前、武偵だったのか!?」
「そうよ!!」
「あり得ないだろ!!」
「あり得るの!!」

な、なんか痴話喧嘩みたいになっちまったな。
早く済ませて帰りたいぜ。

「とにかくそれは置いといて、俺に何の用だ?用がないならさっさと帰してくれ」
「そ、そうね。えっと、その格好ってあんたも武偵高の生徒よね?」
「それを聞くなら他の野郎でも良いだろ?」
「う、うるさい!本題はここからなの!よく聞きなさい!3年前に起きた事件で活躍した2人組、確か1
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