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鋼殻のレギオス IFの物語
十三話 前
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、それだと思います」
「なるほどな。だが正直、私にも使えるのだろうか……」
「大丈夫だと思いますよ。ニーナさんは剄の流れが綺麗ですので、慣れれば大丈夫だと思います」
「そんなものか……」

 体内での剄の循環に、足、背中、武器への剄の集中。タイミングが微細に違う剄の三度同時使用に自分も出来るかと心配になるが、良く理解できない理由ながらも教導に対して基本嘘は言わないレイフォンの言葉にニーナは若干気が軽くなる
 ……もっとも、嘘をついたとしても目が泳ぎ口調がおかしくなるので分かりやすく、取り繕おうとして自爆するので直ぐ分るのだが

「とりあえず、そろそろ休憩に入るか。確か今日はお茶…を……」
「あ、もう貰ってるよニーナ」

 一通り終わったのでもう休憩に入ろうと、ニーナが自分の荷物を置いておいた所を振り返れば、既にそこには自分の幼馴染が座り、自前らしいコップでニーナが持ってきたお茶を飲んでいて一瞬、思考が止まる

「なぜお前がいる、ハーレイ!? というよりも勝手に飲むな!」
「今日来るって前言っておいたはずだよ。それに幼馴染なんだから別にいいじゃないか、たくさんあるんだからさ」

 ニコニコとした顔のままお茶を飲み続けるハーレイ。事実、今日はある程度の量を持って来ているので少しぐらい先に飲まれても問題はない

「飲むこと自体はいいが、来ていたなら声ぐらいかけろ……」
「? レイフォンは気づいてたみたいだし、何か話し込んでるから邪魔かなーと思ってさ」

 その言葉にニーナがレイフォンの方を振り向けば、あははと苦笑いし目をそらす困った顔のレイフォン
 どうやら気づいてないと思われていなかったらしく、それ以上何も言えなくなる

(くっ……何故だか、無性に負けた気がしてしまう)
「……まあいい。それよりも今日は何の用だ?」

 ハーレイの隣に同じに腰を下ろし、持参のお茶を手に持って休憩モードに入りながらニーナは問う

「うん。前にレイフォンが話してくれたやつでさ、天剣っていう錬金鋼のことがあったよね」
「ああ。なんでも、好きに設定が出来る上限がない錬金鋼……だったか?」
「ええ、その通りです」

 硬球の上に立ちながら、近くにいたレイフォンがその言葉を肯定する
 それを受け、それで、とハーレイは言葉を続ける

「帰ってみてからさ、色々と調べたんだよ。それぞれの特徴を残したままの複合化についても調べてみたんだけど、あんまりデータがなくてさ。分かったことと言えば可能は可能だけど重さが問題になるし、下手すると一つに混ざって単に重いだけの錬金鋼になるみたい。そもそも複数の剄を使い分けられる人が少ないからそれも需要自体がほとんどなくって理論だけみたいだったけどね」
「そのことだけを聞くと、凄いのか凄くないの
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