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鋼殻のレギオス IFの物語
十三話 前
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たレイフォンにニーナは何でもないと軽く返しそんなことよりも、と今の技を知の説明をせかす
 実際に受けてみて分かった今の技の有用性。剄の通りが悪い黒鋼錬金鋼を使っているせいか、ニーナには俗にいう遠距離技の様なものをほとんど持っていなく、離れた相手に対しては単に衝剄を飛ばすか旋剄で近づいたまま単に振り下ろすかといった程度しか持ち札がない
 それ故、今の技の様な離れた相手にも使える様なもの。それも直前で視界から消えたことや防御を突き向けた衝撃のことなど、ニーナにとって魅力的であり、是非とも習得したいのだ

「見たところ足と錬金鋼、それに背中の方に剄が集中していたが……」
「え? あはい。ええと、その通りです。足のは旋剄みたいなもので、一気に近づいた後振り抜くんです」
「だが、攻撃のための技なのだろう? ならば振り抜くのではなく、振り下ろした方がいいんじゃないか?」

 ニーナから見た限り、動く前のレイフォンの構えはやや高めだが鉄鞭を交差させた、どちらかと言えば防御に近い形
 持ち上げるために腕には既に力が入り、ある程度前に出しているため振り抜くとしてもどうしても速度の面で振り下ろしよりも劣るのではないかと疑問がわき起こる

「確かにその方が威力は上がると思うんですが、それだと防御が出来ません。溜めに時間がかかるので、防御の姿勢に近い方がいいですし、動く間に反応された時のためにもそっちの方がいいと思ったので。剄を全身で循環させて速さを上げようとしたんですが、それでもまだ少し心配かなーと……」
「そんなものなのか? ……そうだ、それよりも急に姿が消えたのと最後の衝撃は何だったのだ?」

 いっそ攻撃に集中すれば……とも思いかけるが、そんなことよりもより関心を引いた事を思い出し問う
 あの時、姿は見失ったが確かに自分は鉄鞭で攻撃を受けたはず。それなのに突き抜けてきた衝撃やその直前の動きの方がニーナからすればよほど気になる

「ええと、背狼衝って言う衝剄を後ろに出すことで速度を上げる技があるんですが、姿を見失ったのは威力を上げるためにそれで急加速したためだと思います」
「ああ、あの音はそうだったのか」

 人間の目はある程度ゆっくりとした加速ならば問題なく対応できるが、急な加速を対象物がした場合目が慣れず、一瞬見失うといったことがある。そしてそれは近ければ近いほどに効果が大きい。また、線の動きならば形で見える全体の動き等から反応がしやすいが、自分から見て点の動き等はそれがなく、相手の動きに対する反応が遅れやすい
 先ほどのレイフォンの動きはニーナに対してまっすぐと向かった動きであり、直前での急加速を用いたためにニーナはレイフォンの動きを見失ってしまった

「それと武器をぶつけた瞬間、鉄鞭に溜めておいた剄をそのまま流したので多分
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