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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter1「ミッドチルダ」
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ともう1つ聞きたい事があったんだ」

「ん?」

声の波長が変わって為シャマルは声の主であるルドガーの顔を見る。さっきまでと違い真剣な表情となっており、思わずシャマルまで釣られて表情を引き締めてしまった。だが次のルドガーの口から出た言葉でその表情は崩れる事になりはやてではないが思わずツッコミを入れてしまう。

「・・・・治療費って二千万ぐいかかったりします?」

「私はどこぞのブラック・ジャックですかっ!?」


そうツッコまれルドガーは今までの中で一番嬉しそうな表情を見せる。シャマルにとってはツッコミ処満載な言葉だがルドガーにとって『治療費』とは死活問題なのだ・・・どうやらリドウの悪徳な治療費の請求でルドガーの中では軽くトラウマになってしまっているようだった。

そんな歳でそんな事を考えるルドガーっていったいどれだけ苦労したのか・・・きっと彼を知る者ならこう言うだろう。

ホントよく頑張ったよルドガー(涙)・・・・と・・・・・・

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シャマルが席を外して一人なった。一人になると次々とわからない事が頭に浮かんでくる。何故自分はここにいるのか?エルはどうなった?分史世界は消えたのか?そして・・・自分は何故生きているのか・・・と。

「・・・ミラ・・・俺はまだ生きているみたいだ。何でこんな事になったのかはわからないけど、暫く君の傍には行けないみたいだ」

この場で自ら命を断てば直ぐに彼女と会えるだろうが、そんな事をしたらきっとルドガーはミラに殴られるだろう。彼女に殴られた事があるルドガーから言わせてもらえばあの一撃はけっこう痛かった。

特に二度目のミラの胸を揉・・・・いや何でもない。


「だから待っててくれ。そして必ず君が作ったスープを・・・」


靴を履き、机の上に置かれていた自分のワイシャツとネクタイを着て医務室を出る。まだわからない事だらけだが落ち込んでなどいられない。こんな姿を自分の決心を見届けてくれたジュード達とエルに見られたくはない。

(・・・だから俺は)


止まる訳にはいかない。
自分が消してしまった分史世界の人間の為にも・・・

それがルドガー・ウィル・クルスニクが異世界で新たに選択した答えだった。







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