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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第八十三話】
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現れた人影は俺と美冬の産みの親である母さん――『有坂真理亜(ありさかまりあ)』だった。

淡い栗色の髪を、セミロングにおろし、つかつかと靴音を鳴らし現れた。


そして、真っ先に母さんの呼び声に反応した美冬は、駆け足で駅構内から出てきた母さんの元へ向かい、勢いそのままに抱き付いた。


「あらあら美冬ちゃん?いきなりお母さんにハグ?」

「だって…お母さんに会うの久しぶりだもん」

「うふふ、そうねぇ――ヒルトも抱き付いていいのよぅ?」


――と、手招きする母さん。


「い、いいって!もうそんな歳でもないんだし」

「そう?それはそれでお母さん寂しいなぁ…」


そう言うと、しょんぼりする母さん。

久しぶりだってのに相変わらずだなぁと思ってしまった。


「てか母さん?親父は何処だ?一緒じゃないのか?」

「あら?一緒に電車から降りた筈なんだけど…」


駅構内を覗いてみるが、それらしき人影が見えず――。


「……親父、トイレか?」

「そうかも、お父さんに荷物持たせたままだから少し気になるけど――それよりも、そろそろお母さんに後ろの子達、紹介してほしいなぁ?」


そうにこやかな笑顔で答える母さん。


「ん、そうだった。――セシリア、シャルル、来てくれるか?未来も久しぶりに会うんだし、遠慮せずに来なよ」


「は、はい!い、今参りますわ…っ」

「う、うん…。僕も今行くよ」

「うん。――おばさん、久しぶりです♪」


セシリア、シャルル、未来と続いてやって来て――。


「うふふ、未来ちゃん?出来ればお母さんって呼んでほしいかなぁ?まだ私も若いし、ね?」

「う…っ――す、すみませんっ!」


そう折り目正しく、ぺこりと頭を下げた未来を楽しそうに見る母さん。


「じゃあ母さん、紹介するよ。――左のロールがかった金髪の子がセシリア・オルコットさん。イギリスの代表候補生で俺の友達だ」

「は、初めまして『お母様』。わたくし、セシリア・オルコットですわ」


――若干緊張はしているものの、何時ものように腰に手を当て、ポーズを決めたセシリア。

……何気に『お母様』って呼んだな、まぁ意味はないと思うが。



「うふふ、ヒルトと美冬のお母さんしてます。有坂真理亜です。――いつもヒルトと美冬がお世話に――」

「い、いえ。わたくしこそヒルトさんや美冬さんにはお世話になってますので…」


――何か、今のセシリアが何だか珍しく感じる。

いつもとは違う表情だからだろうか?


「うふふ、これからもヒルトと美冬ちゃんと仲良くしてあげてね?」

「は、はい!」


頬を紅潮さ
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