第5章 契約
第65話 魔眼の邪神
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心に置いて、五芒星の形で結界を構築。何が来ても対処出来る形を】
但し、ヤツが現れた理由がこの場所に俺を釘づけにする事が目的ならば、その策に乗った振りをして次の策を用意するのも悪くはない。
もっとも、この程度の事はヤツも想定済みのはず。
ならば、次のヤツの一手は……。
「オルレアンの姫には、僕の事を感謝して貰う必要が有るかも知れませんね」
その内容はやや意味不明。そして、ヴェルーニー自身は、何の感情も示さない、操られた者の表情でただ其処に存在するのみ。
しかし、
「その程度の事をわざわざ教えて貰わずとも、大体の事情は掴めているから問題ないで」
【アガレス。俺に消費した魔法反射を施して置いてくれ】
実際の言葉ではソルジーヴィオの相手を。そして、【念話】では、この場所にまで連れて来て居るアガレスに対しての依頼を行う。
そう。今回の事件がこれで終わりと成るか。それとも、もう一戦用意されているのかが分かりません。準備を怠る訳には行かないでしょう。
アガレスから同意を示す【指向性の念話】が返されると同時に、
「タバサの親父さんを操ったのはギアスの魔法。そして、その魔法を掛けたのは、さっきのアンリ。親父さんを殺したのは、シャルル・アルタニャン。アンリ・ダラミツ。イザーク・ポルトー。そして、アルマン・ドートヴィエイユ。この四人だったとオマエさんは言いたいのやろう?」
……と、本当にくだらない問題の答えを返すような雰囲気で答える俺。
そう。タバサを見て居たら、彼女の父親がどんな人間で有ったのかの、ある程度の想像が付くと思いますから。
今の彼女から感じるのは、聡明で冷静な判断を下す事が出来、更に、貴族の身分などに対する拘りなどまったく見せる事はない雰囲気。そして、貴族の身分などなくても、自分一人でも生きて行けるだけの実力を持って居ると言う自信。
その娘の父親にしては、オルレアン大公と言う人物の残した結果はあまりにも……。
確かに、舅に当たるガスコーニュ侯爵などが、彼の耳元で王位に対する甘い言葉を囁いた可能性が有るとは思いますが、その程度の事で簡単に王位への野望をむき出しにして、既に決まって居た世継ぎ問題を蒸し返すようなマネを為すとは思えませんから。
これは明らかに父王に対する不敬な行いと成りますし、国を内側から壊す可能性の有る非常に危険な行為。
何故ならば、もし、今の彼女の耳元で、俺自身がガリアの次の王位にはタバサが即位すべきだ、……と甘く囁いたとしても、今の彼女が首を縦に振る事はないでしょう。
おそらく、今まで見せた事のないような哀しい表情で俺の事を見つめ返すだけでしょうから。
そこに今回の事件。ギアスと言う種類の精神支配の魔法が存在した上に、そ
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