第5章 契約
第65話 魔眼の邪神
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のみ。ルイズも知って居る可能性も有りますが、飽くまでもそれは可能性。それ以外は、神の領域での戦闘を確実に目で確認出来なければ、知る事は難しいでしょう。
何故ならば、加速状態の俺やタバサの動きを、常人の目で完全に捉える事は不可能ですから。
更に、例え俺の精神を操る事が出来たとしても、現在の俺は、武神忍本人だけではなく湖の乙女も精神の中に同時に存在しています。
そして、水の精霊と言うのは、精神や感情も司る精霊。果たして、彼女の精神を人間程度の魔力で操る事が出来るかと言うと……。
【彼の使う魔法は強制。魔眼を相手に覗き込ませる事に因り魔法を掛け、相手を完全に自らの支配下に置く水の系統魔法に存在する禁呪】
そう、龍の巫女と成った湖の乙女が解説を行う。
成るほどね。確かに聖職者ですから、相手に瞳を覗き込ませるのは簡単ですか。この世界の教会にも懺悔と言うシステムは存在しているはずですからね。
更に、三銃士内のアラミスは色男と言う設定ですし、俺の目の前にひれ伏している線の細い、如何にも美青年と言う雰囲気の青年に被る部分も有り、まして、瞳を覗き込むだけで相手の意志を操る事が出来るのなら、女性の心を持て遊ぶ事など訳は有りませんか。
もっとも、このレベルのヤツがダゴンを召喚するようなマネが出来る訳は有りません。
つまり、ダゴンを召喚したのは別口。おそらく、ブレストの街に上陸して来たマーマンやアズミ。インスマウスを操って居たヤツが、ヤツラを通じて、ダゴンを召喚したのでしょう。
今宵はスヴェルの夜。魔が騒ぎ、活性化する異界の夜ですから。
おそらくは、今回のブレストで起きた事件は、ラ・ロシェールの街で起きた事件や、ベレイトの街で起きた事件と同根の可能性が高いと言う事。
異世界からの侵食の大きな事件だったと言う事なのでしょう。
暗黒への道を…………。
それでも……。
「立て、アンリ・ダラミツ」
何時までも目の前でひれ伏されたままでは気分が悪いので、世界の王様気取りの、この道化者に対してそう命令する俺。
それに、思考の海に囚われるのは未だ早い。事件はすべて終わった訳では有りませんから。
こいつを完全に拘束し終えた時――――――。
そう考え掛けた瞬間、俺の背後からヤケに乾いた音が響く。
そして、次の瞬間。その額に銃創を穿ち、背後の壁と床に赤とその他の毒々しい色に因り織り上げられたタペストリーを飾ったアンリ・ダラミツ。
俺が振り返ったその先に存在していたのは……。
人の良い雰囲気。中肉中背。差して目立つ容姿と言う訳でもない人物。この艦に最初に乗り込
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