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ルシリオン⇒????†††

(くそっ。なんなんだよっ! ジュエルシードってさ! フェイトは良くやっているじゃないかよ! なのに、なんで!)

目の前に在る大きな扉の中から聞こえてくる「きゃあ!」フェイトの悲鳴に、気が狂いそうになる。その元凶はフェイトの母親、プレシア・テスタロッサ。そしてここ、“時の庭園”っていう移動庭園の主。
グランフェリアの情報からジュエルシードを知って、フェイトに回収を頼んだ・・・ううん、命令した張本人。だからアイツに言われたとおりにフェイトはジュエルシードを回収して来たじゃないか。そりゃ全部じゃないけどさ。だからってあんな・・・鞭で打つことないじゃないか!

(もう、やめておくれよ・・・!)

“時の庭園”の中央部、玉座の間からはフェイトの悲鳴と鞭でフェイトを打つ音が止まらない。フェイトへの酷い仕打ちは今に始まったことじゃないけど、でも今回のはあんまりだ。それらから逃げるようにあたしは自分の耳を塞いで、ギリギリ歯を食いしばる。
そんな中、ドクンと心臓が跳ねた。この感じ、奴が来た。バッと顔を上げて、廊下の先へ目をやる。やっぱり居た。「グランフェリア・・!」こっちに向かって歩いて来る、あたしから見りゃ化け物のような女が。

「・・・酷いわね。この悲鳴、フェイトのものよね」

「なんであんたが。もう来ないって話じゃ・・・いや、そんなことはどうでもいい。なあ! あんたなら止められるんじゃないのかい!? プレシアをさ!」

グランフェリアに駆け寄って胸倉を掴み上げて、期待はしないけど言ってみた。どうせ断るんだろうって思ったけど、グランフェリアは「いいわよ」そう言って、プレシアの部屋へ入って行った。あまりにあっさりと開く扉。あたしはグランフェリアの背中に隠れるようについて行く。玉座の間の中央には、「フェイト!!」が魔力のロープで吊り下げられていて、そんなフェイトを鞭で叩く直前の体勢のままでいるプレシアが居た。

「グランフェリア・・・!?」

「・・・グラン・・フェ・・リア・・・?」

「久しぶりね、プレシア、フェイト。・・・プレシア。ジュエルシードの回収を行うその子を痛めつけても意味はなく、かえって滞るだけよ。もう止しなさい」

グランフェリアは何も無いところからアノ黄金の槍を取り出すと、フェイトを捕えている魔力ロープを断ち切って、力なく倒れ込もうとしてたフェイトを片腕で抱き止めた。

「家庭の事情にまで口を出すなんて。情報屋として逸脱しているのではなくて?」

「承知の上よ、プレシア。アルフ。フェイトを連れて行きなさい」

「えっ、あ、ああ!」

グランフェリアからフェイトを受け取って、あたしはグランフェリアとプレシアに背を向けてその部屋を後にした。そこからフェイトの部屋に向か
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